学校教育総合研究センター情報教育研究分野の職員として、以下の3つを柱に研究を推進しています。それぞれの柱において、実践を思考する立場から、理論・技術の研究にとどまらない、実用的な研究を目指しています。有効性の分析・評価を学校教育現場等で収集した臨床的データに基づき、実証的に行います。
1.情報教育カリキュラムとその評価方法の開発研究
2.情報教育にかかわる教育システムや教授・学習過程の研究
3.学校の情報化に関する研究

研究活動の成果は、主に次の学術分野に関連する学会において研究成果発表を行っています:(1)教育工学、インストラクショナル・システム・デザイン(教育工学会、教育実践学会)、(2)ネットワークサービス、マルチメディア(情報処理学会、教育システム情報学会)、(3)認知科学、知識処理(人工知能学会)。以下にそれぞれの学術分野での研究の着眼点を示します。

(1)教育工学、インストラクショナルシステムデザイン
情報教育に関する内容・制度・形態、および情報教育の授業における教授・学習過程モデルについての研究です。情報教育カリキュラムの開発、情報教員養成・研究プログラムの開発、情報教育の授業改善の為の分析評価、等を行います。
(2)ネットワークサービス、マルチメディア
新しい情報通信技術を教育に適用する研究です。複数の要素技術(データ蓄積技術〔リレーショナル・データベース、文書リポジトリ〕、文字コミュニケーション技術〔電子メール、チャット、電子掲示板〕、映像・音声配信技術〔テレビ会議、ビデオ・オン・デマンド〕等)を有機的に結合させ、教育的に意味のある機能(学習評価システム〔Learning Management System、ポートフォリオ〕、グループウェア、遠隔学習システム〔e-learning、Virtual University〕)を構築します。
(3)認知科学、知識処理
人間の高度なコミュニケーション能力、推論能力、学習能力のメカニズムを明らかにし、モデル化を行う研究です。構築されたモデルは、新しい授業方法として教授・学習過程に取り入れます。

Copyright (C) 2007 HIsayoshi Inoue. All Rights Reserved.