![]() ・火をおこす人 ![]() ・とりあえず乾杯 ![]() ・材料投入 ![]() ・できあがり! ![]() ・食べてます |
●昨年度,一時は盛りあがったものの,急に会議が入ったり天気が悪かったりで,けっきょく計画倒れに終わってしまった芋煮会。1年越しの企画がようやく実を結んで,前/後期の間の“秋休み”の一日,ゼミのみんなと芋煮会に出かけた。 ま,そんなに期待するほどの料理でもない。材料だって,牛肉以外はサトイモとネギとコンニャクと,いたって安上がり。味つけもそうとうにアバウト。芋煮を知らない人にとっては,どうってことのないただの煮物でしかないだろう。なんでそんな芋煮ごときに嬉々として出かけていって,せっかくの秋の日をつぶすのか,多くの人は理解できないにちがいない。 ●しかし,たしかに山形県民にとって「芋煮会」は特別な意味を持っている。秋になれば,会社やら部活やら子供会やら,いろんなグループで河原に出かけて行っては,芋を煮て食べる。ごく自然に,年中行事のひとつになっているのだ。 河原にはあちこちに火を焚くかまどに使った石組みのあとがある。他県であれば,河川を汚さないように,とか野火の心配があるといった理由で,たき火を規制している場合が多いと思うが,山形ではかなり寛大なように見える。スーパーには,季節になれば当然のようにサトイモとネギと牛肉が大量に積み上げられるし,芋煮用の特大の鍋を貸し出してくれるお店もある。材料・鍋・薪コミで河原まで運んで来てくれるサービスもある。 近年は,巨大な鍋をクレーンでつって,3万食分の芋煮を作る「芋煮会フェスティバル」などというイベントも行われるようになり,たまに全国ニュースになったりもしているようだ。 ●そんなわけで,Web検索をかけてみると,けっこう数多くの芋煮会サイトが見つかる。それも,山形だけではなく全国各地で「芋煮会」が行われているのがわかる。きっと山形出身の人たちが全国各地で伝道師よろしく芋煮会を広めているのにちがいない。中には国外のサイトもあって,つくづく私たちには「芋煮会の血」が脈々と流れているのだということを,実感する。 ●ちなみに,一口に芋煮といっても,味つけは地方によってだいぶちがう。もちろん,家庭によっても多少ちがう。メンバーによっても,ちゃんと肉を炒めコンニャクを下ゆでする場合もあれば,材料・調味料を一括投入して,早々に飲みはじめる場合もある。
私は山形の内陸地方(村山地方)の出身なので,牛肉・醤油味が基本だが,海沿いの庄内地方では豚肉・味噌味で具もちょっとちがう。宮城県のほうも味噌味らしい。そのうち食べくらべてみたい。
|
□芋煮会を知るためのリンク集
- 芋煮会(ろくすけの部屋2)
とにかくいろいろ詳しい!
- 芋煮鍋(山形のうまいもの)
芋煮会のルーツの解説。ページの下に県内各地方の芋煮の写真がある。見た目だけでもけっこうちがう。
- 芋煮会大図鑑(中山町ホームページ)
その“芋煮会発祥の地”だという中山町のホームページでは,芋煮の元祖はサトイモと棒鱈だという解説がある。
- 日本一の芋煮会フェスティバル
芋煮会フェスティバルのWebサイト。「会場ご案内」に作っているところの写真がある。またこの先にレシピも。
- 庄内風いも煮汁(ト一屋うまいものだより)
庄内地方の豚肉・味噌味のレシピ。
- 置賜風芋煮レシピ(pdf)(国土防災技術)
牛肉・醤油味。大根・ゴボウといった野菜が加わる。(それにしてもなんでこの会社が…)
- 仙台芋煮の作り方(東北大学電気通信研究所先端音情報システム研究分野)
宮城県の豚肉・味噌味のレシピ。具の種類がかなり多い。