1.体験型の展示
子ども博物館は、1963年館創設以来「ハンズオン展示」の精神が大切にされ、触れる、体験する、楽しみながら学ぶことができる子どものための博物館である。
例えば「GRANDPARENT′ATTIC」では昔の生活の様子を展示しているのだが当時の洋服を自分で選んで着たり、お化粧したり、アクセサリーなどを付けたりして変身するという体験ができる。同コーナーでは、台所の棚や冷蔵庫、洋服ダンスなども自由に開いていいし、中には当時の品物が実際に入っていて、展示を視覚でも楽しめる。
科学的な事実を体験を通して学べるのが2階の展示である。「SCIENCE PLAYGROUND」ではゴルフボールの落下実験やシャボン玉遊びなどを、「BOATS AFLOAT」では物の流れ方の実験を大きな水槽で水遊びの感覚でみることができる。実験のコーナーはどこの子ども博物館でもあるものだが、実際に水に触れて実験できるというのは少ないのではないだろうか。
お店やさんごっこをスーパーマーケット感覚で体験できるのも楽しい。「SUPERMERCADO」にはラテンアメリカ産の食べ物の模型が売り物のように並べられ、子ども達は客になったり店員になったりしながら買い物体験ができる。臨場感を出すために、店員用のエプロン、本物そっくりのレジ、かごも用意されている。模型の野菜や果物に栄養素の説明もあり、栄養学への配慮も伺える。
「GIANTFS DESKTOP」。登って遊べる巨大な鉛筆やコンパス、はさみ。下にすっぽり潜れて、実際にはさみを動かせる、巨大なザリガニ。「UNDER THE DOCK」の水槽は上からのぞけるだけでなく、下に横になって見ることができ、まるで海底にいるような雰囲気を演出している。その他、照明を落として夜を演出しテントを張ってキャンプ気分にひたれるコーナー、階段横のスペースを利用した2階分吹き抜けのジャングルジムにも子ども達が集まって歓声をあげていた。
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