
宗教学領域専門セミナー I
Seminar on Religious Studies
科目番号 |
3732 |
学期 |
通年 |
曜日・時限 |
前・月・5/後・月・5 |
標準履修学年 |
学部3年 |
単位 |
S4 |
履修方法 |
選択 |
専攻・コース |
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教室 |
松田研究室 |
科目区分 |
専門科目
専門セミナー
教科・領域教育専修 社会系コース
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担当教員 |
松田 愼也 |
備考 |
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履修条件 |
平成12年度以降入学者 |
授業概要・目標
前半は、宮田登著『民俗神道論−民間信仰のダイナミズム』(春秋社、1996年)を輪読する。本
書は、民俗神道の中に見られる災厄観や救済観にかかわるテーマを採り上げて論じることにより、
日本文化の核となりそれを規定している思想の構造を明らかにしていこうとするものである。本書
を学ぶことを通じて、日頃私たちが当たり前のものとして格別に意識することのない日本の文化の
特徴を、宗教を軸に理解することを目指す。各回の報告担当者は、担当部分についてあらかじめB
4で2枚程度の内容要旨を作成してくることが求められる。また報告者以外は、報告に対して、質
問・意見を述べる義務が課せられる。そして、これらに基づき、さらに討論する。
後半は、卒論題目決定に向け、各自にテーマを設定して調べてきたこと(文献目録、また学んで
きた著書・論文の要旨)を当番制で報告し、報告者以外は必ず意見を述べることが求められる。な
お、いずれかの1回は4年生の卒論中間発表会への出席をもって替える。
履修条件・注意事項
特になし。
授業計画・内容
第1回 導入(テキスト紹介、報告の仕方について、報告の順及び分担部分の決定等)
第2回 レポート報告、質疑、討議((1)民間信仰の性格)
第3回 〃 ((2)民俗社会とハヤリ神)
第4回 〃 ((3)流行神の背景)
第5回 〃 ((4)世直しの神々)
第6回 〃 ((5)江戸庶民の信仰生活)
第7回 〃 ((6)民間信仰と政治的規制)
第8回 〃 ((7)ハヤリ神の定着化―淡路島の事例から)
第9回 〃 ((8)人神の問題―政治的神格)
第10回 〃 ((9)七福神の成立)
第11回 〃 ((10)祓う・忌む・籠る)
第12回 〃 ((11)モノにこもるタマ)
第13回 〃 ((12)民俗宗教と「女の力」)
第14回 〃 ((13)「山の神」の実力―平川祐宏「小泉八雲とカミガミの世
界」から)
第15回 〃 ((14)妹の力―馬琴における女性原理)
第16回 〃 ((15)足の霊力)
第17回 〃 ((16)故郷の神々)
第18〜30回 個人研究と当番制によるその報告
成績評価の方法
レポート発表及び出席による。
教科書・参考書
宮田登著『民俗神道論史−民間信仰のダイナミズム』春秋社、1996年。