
発達臨床思想特論
Development and Clinical Thoughts
科目番号 |
5163 |
学期 |
後期 |
曜日・時限 |
/月・3 |
標準履修学年 |
大学院 |
単位 |
L2 |
履修方法 |
選択 |
専攻・コース |
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教室 |
生徒指導演習室 |
科目区分 |
専攻科目
専門科目
発達臨床に関する科目
生徒指導関係
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担当教員 |
下司 晶 |
備考 |
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履修条件 |
平成12年度以降入学者 |
授業概要・目標
私たちが〈子ども〉や「教育」、そして私たち自身を理解する際に、ごく自然に用いている思考
枠組みの一つに、心理学的な理解が上げられる。なかでもその代表は、フロイト的・精神分析的な
思考法といえるだろう。
この授業では、フロイト以降の精神分析思想の展開を概観しながら、それらが教育とどのように
関わってきたのかをあつかう。
授業で取り上げる発達臨床思想はいずれも、「心」を理解する際の代表的なモデルであり、私た
ちの〈ものの見方〉や世界観を規定しているものである。それらを理解し、ツールとして使いこな
しつつ、同時に適切な距離をとることができるようになることが授業の目的である。
履修条件・注意事項
履修条件は特にありません。なるべくわかりやすい授業を心がけますが、理解しにくいところが
あったら気軽に指摘して下さい(毎回感想を書いてもらいます)。履修者の要望によって内容を若干
変更することがあります。
授業計画・内容
1. イントロダクション
2. 「心」の理解 ―― いくつかの問いの立て方、答え方
3. トラウマとPTSD (1) ―― <現実>か? 〈幻想〉か?
4. トラウマとPTSD (2) ―― フロイトのトラウマ?
5. フロイトとユング(1) ―― 二つの「心の理論」
6. フロイトとユング(2) ―― フロイト−ユング論争
7. インターミッション ―― 〈子ども〉の「心」を理解しなかった時代
8. 〈子ども〉の分析の開始 ―― 教育か? 分析か?
9. 個人の心の発達と人類の歴史? ―― 個体発生と系統発生
10. 子どもの「内界」と「外界」との関係 ―― アンナ・フロイト-クライン論争
11. 児童中心主義教育と発達の理解 ―― S・アイザックス
12. 「母性」は「本能」か? ―― J・ボウルビィ
ex. 上記内容に加え、文献調査法やレポートの書き方の指導、テーマを設けてのディスカッション
などを適時行う予定です。なお、内容は前後することがあります。
なお内容は、履修者の要望を踏まえて変更・修正することがあります。
成績評価の方法
授業への参加状況(出席・感想等)と、学期末のレポート試験を併せて総合的に評価します。レポ
ートの書式、所定文献などの注意事項は、授業にて詳しく説明します。
教科書・参考書
テキスト: 中村雄二郎『臨床の知とは何か』岩波新書
他、授業にて配布・指定します。
参考書: 授業にて適時提示します。