
英文学特論
English Literature
科目番号 |
5428 |
学期 |
前期 |
曜日・時限 |
月・4/ |
標準履修学年 |
大学院 |
単位 |
L2 |
履修方法 |
選択 |
専攻・コース |
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教室 |
人202 |
科目区分 |
専攻科目
専門科目
言語系教育に関する科目
英語関係
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担当教員 |
齋藤 九一 |
備考 |
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履修条件 |
平成12年度以降入学者 |
授業概要・目標
19世紀イギリスの文学と社会的な動きについて基本的な事項を確認し,この時代の文学作品を読み進める上での序論とする。
今年度はアントニー・トロロプの『自伝』を読む予定。
(ただし、受講者との相談によって、受講者の研究テーマにより近い内容に変更することもありうる。)
履修条件・注意事項
特になし。
授業計画・内容
授業回数15回
アントニー・トロロプ(1815-1882)は、19世紀イギリスすなわちヴィクトリア時代の文学を代表する小説家の1人である。
郵政省の役人でありつつ創作活動を行った彼は多作であったが、中でも有名な連作小説として『バーセットシャー物語』(全6巻)
と『パリサー物語』(全6巻)などがある。前者は英国国教会の牧師の世界を、後者は政治家の世界を、それぞれ多彩な人物を登場
させて写実的に描いた傑作である。
今回取り上げる『自伝』(1883)は、彼が生前書き上げておき、死後に出版された自叙伝であり、自分の数多くの作品それぞれで
得た収入のリストを巻末に掲げたことでも英文学史上有名である。
性格の異なる父と母の生き方、ハロー校やウィンチェスター校といった名門パブリックスクールでの貧乏な学生時代、郵政省の役人
として最初は下積みであったがアイルランドに赴任してからは成功した役人と作家の二重生活、そして、ディケンズやジョージ・エリ
オットなど同時代の作家に対する率直な批評などが、平明な筆致で書かれていて、興味深いものである。
(1)トロロプの略歴、主要作品、そして『自伝』の成立事情などの解説
(2)〜(15) 受講者の中から毎回担当者を決めて、報告とディスカッションを行う。
成績評価の方法
筆記試験,課題,出席等を総合的に勘案して評価する。
教科書・参考書
Anthony Trollope, An Autobiography.