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大事にしていること


ここでは,数学教育学を勉強するにあたって大事にしていることについての私見と,その帰結としての大学院での活動について述べましょう.

私が大事だと思っていることは,様々な研究,様々な人々と触れ合うことです.大学院に来て,2年間(もしくは3年間),その期間だけ何かひとつのテーマについて個人的に勉強して修論を書いてそれで終わりではなく,将来につながる幅広い視野と知識をもつとともに,自らの研究や数学教育を自ら深めることを継続して行なって欲しいと思っています.

数学教育学はこの40年大きく発展してきました.今日,世界中で非常に多くの研究がなされ,それぞれの研究の性格は様々です.それは,単に使っている理論が異なるというだけではなく,問題意識,方法論,結果のあり方まで違うこともあります.そうした中では,様々な研究に触れることが大事と考えます.それにより,研究について知識を増やすというだけでなく,自らの研究の性格を再認識したり,研究を進めるヒントを得たりできるでしょう.また,他者の研究を理解することは難しく,多くの場合,論文を読んだだけでは十分ではありません.そのためには,直接のコミュニケーションが一番です.

こうしたコミュニケーションのため,他大学との交流,色々な学会や研究会への参加を推奨しています.

他大学との交流に関しては,まず筑波大学との山中湖合宿に参加しています.この合宿は,筑波大学のみならず,早稲田大学,信州大学など他大学の院生との交流の場となっています.その他,信州大学,金沢大学,上越教育大学での三大学合同ゼミ,さらに,機会があれば新潟大学などとの合同ゼミも行なっています.こうした機会を通して,同じような志をもつ者同士のつながりを作るとともに,自らの視野を広げ,研究を深めれればと考えています.

学会や研究会に関しては,数学教育学研究を対象としたものから,数学教師を対象とした実践的なものまで様々です.前者であれば,日本数学教育学会の春期大会・秋期大会,全国数学教育学会の研究発表会など,数学教育学の理論や今日の国際的な発展を踏まえた研究発表の多い学会や研究会への参加を勧めています.通常,修士2年目にはこうした学会で発表してもらっています.さらに,英語を頑張ってPMEICMEなどの国際学会へ参加し,発表できると素晴らしいです(修士でも十分可能と考えます).

一方,実践的な学会や研究会であれば,日本数学教育学会の夏の全国大会や地方・都道府県・地域レベルの研究会などへの参加も勧めています.数学教育の今日的な動向をはじめ,現場の先生方の実際の活動を知る助けになります.


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Created: 2013/12/23
Last update: 2013/12/23