ひとりごと


保存箱 2002.01-06

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● CONTENTS ●

■02.05.27. 不幸はいつも突然に

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  公開講座の準備をしている最中の先週末,突然コンピュータが起動しなくなってしまった。インターネットにつないである方ではなく,画像処理やプログラミングなど,重い作業用に使っているデスクトップマシンの方。困った。

  あわてて代わりにノートを置いてみるが,はたと手が止まってしまったのがプリンタの接続。どこを探しても接続口が見つからない。これまでノートから直接プリントアウトしたことがなかったので気づかなかったのだが,最近のノートは何でもかんでもUSBで接続するようになっているようで,モニタの端子以外はUSB端子があちこちについているだけ(あとはPCカードスロットが1つ)。データの数字入力用に(個人的に)欠かせないテンキーボードの端子もない。

  一方,壊れたデスクトップの方は,基本的な周辺機器はすべて専用の端子があって,当然そこに全部つないである。それ以外の入出力機器は,PCI仕様のSCSIボード経由で接続している。だから,これらの周辺機器は,そのままではノートにつながらないのだ。

  あちこちいじくって,なんとかプリンタを接続。埋もれていたCDからドライバをインストールして,ようやく使えるようにする。別の用途に使っていたPCカードのSCSIアダプタを持ち出して,MOやスキャナにもどうにかアクセスできるようにした。プラグ・アンド・プレイがうまく機能しないので,別の機器を使うたびに再起動しないといけないが,不具合をなおしている暇はないので,そのままで我慢する。とにかく,これらだけは授業の準備に必要なので,最優先で作業する。

  必要なソフトをひととおりインストールし,ようやく使えるようになったと思って顔を上げたら,もう外は暗くなりかけている。少しは準備を続けようと思ったが,ちっとも気合いが入らない。疲れた。

  マシンは修理に出したので,こんな不便な状態がしばらく続くことになる。



■02.05.24. 疑ってかかる

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  以前,日テレの『伊東家の食卓』という番組のスタッフからメールが届き,とある「大発見」のしくみについて解説してくれないか,とのこと。学生時分に聞いたことがある,くらいのレベルの問題だったので,即座に説明を書き,ついでにこの問題の専門は心理学より動物学だろうと書き添えて,すぐに送り返した。

  その後,ていねいなお礼メールが届いたが,それ以上の話の進展はなく,その大発見はON AIRにもならなかったみたいだ(欠かさず見ているわけではないので確かなことは言えないが…)。まあね,私から見ても「大発見」というよりは「プチ発見」くらいだったし,テレビ映りはいいかもしれないが,ごく常識的な解説で済む地味な話題ではあったから,きっとボツになったのだろう。もしかすると私も,番組に顔を出して「それは,△△××の法則を上手に利用した裏ワザですネ」などと棒読み口調で説明するおぢさんになっていたかもしれないのだが,残念(うそうそ)。

  そんな縁があったから言うわけではないが,この番組の実験はけっこうしっかりしていると思う。ポイントは2つあって,ひとつはとにかくデータを大量にとっている点だ。他の情報番組だと,せいぜい1グループ3人から5人,ひどいのになると実験群1人,対照群1人で,実験効果か個人差かちっともわからなかったりするのだが,この番組では最低でも1グループ10人は確保しているようだし,学校の1クラス全員,1学年全員というような実験もまれではない。これならいちおう結果を信頼できる。結果も,何人中何人で成功した,という情報をきちんと提示してくれるので,安心できる。

  そしてもうひとつは多様なデータを用意している点だ。「いろいろな店から買ってきた」とか「いろいろな素材の」とか「いろいろな大きさの」品物をそろえて実験する。「こんなものでも裏ワザは通じるの?」と試してみるのが基本的姿勢のように見える。裏ワザを無条件に信用するのではなく,疑ってかかる姿勢がいい。その方が実験はうまくいくし,裏ワザがどの範囲まで効果を及ぼすかがはっきりする。

  仮説をあまり信じ込みすぎると,実験の結果をうまく読みとれなくなる。結果は一部反対のことを示しているのに,そこには目がいかず「全部OK,仮説は全面的に正しい」と結論づけてしまうことがある。あるいは,最初から「全面的に正し」くしかならないような実験を,無意識的に作ってしまったりする。自分が思いこんでいるぶん,視野が狭くなってしまうわけだ。自分の仮説に自信を持つのはいいのだけれど,実験する際はもっと冷静に,その仮説に疑いのまなざしを向けているであろう観客の視点を,しっかり意識して計画した方がいい。その点,この番組の「疑ってかかる」姿勢は,とても参考になる。



■02.03.28. CD-R

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  ここのところ,CD-Rとつきあっている。ことのはじまりは,大学紹介CD-ROMのために撮りためた写真を,担当の委員に提出する必要が生じたこと。私はふだん,もっぱらMOを使っている。アクセスが速いしフロッピー感覚でファイルを扱えるので,なんでもとにかくMOに入れてしまうのだが,残念ながらこれは,他人に手渡すのに都合が悪い。相手もMOを使っていなければ,使い物にならないからだ。その点,CD-ROMドライブなら,ソフトをインストールするためにたいていのパソコンについているはずだから,CD-Rで提出すればなんとかなるだろう。いくらなんでもフロッピーを何枚も提出するのは情けないので,急遽思い立って,手持ちのパソコンの中で唯一CD-RWドライブを搭載したノートを引っぱり出し,お店で安いCD-Rメディアを買い込んでにわか勉強を始めた。

  使ってみて驚いたことは,昔々のフロッピーディスクのように,mount,remove操作があることだ。これはなんだか,とても懐かしかった。もっとも,今のCD-Rのように,CDを取り出そうとすると自動的に“remove操作”(最近,パソコン雑誌を買っていないのでよくわからないが,きっとFATのようなものを書き込んでいるのだろう)を促してくれる親切設計は,昔のフロッピーディスクにはなかった。remove命令をうっかり忘れてフロッピーを取り出したら,それですべてが終わり。FATと実際のファイル配置がズレて,二度とデータが読めなくなる。そうやって,何枚フロッピーをダメにしたことか…。

  もちろん,同じような不幸を経験した人は数多いと見えて,FATを編集したりフロッピーのファイルを直接のぞけるようなツールも,雑誌にはいくつも紹介されていたので,夢中になってソースコードを入力して使っていた。おかげで,ファイル配置のしくみについては,ちょっと詳しくなったが。

  さて,話を戻してCD-R。うまく写真データもコピーでき,操作にも慣れたのに味をしめて,またまた急に思いついたのは「修了記念CD-ROM」。ちょうど卒業式が迫っていたので,手持ちのいろいろなファイルを詰め込んでCD-ROMに焼いてみたら,ちょっとした記念になるのではないだろうか。ま,内容はといえばこのWebページと,私が管理している講座のWebページのコピーが大半だから,特に目新しいものではないのだが,ゆえあって4月になったら講座のページは模様替えをしなければいけなくなることでもあり,そのうち「あのころのWebページはあんなんだったんだ…」と懐かしむこともあるかもしれないと思ったのだ。

  できあがったのがギリギリだったので,読み込みテストも十分にせず,ラベルも間に合わないままであわてて包装。何の説明もなく手渡してしまったが,無事にデータを読み込むことができただろうか?



■02.03.20. 三度ある

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  二度あることは,やはり三度もあった。今度は講座を通じて事務に提出したはずの申請が,どういうわけかとおっていない,という「事件」だったのだが,会議のときに気づいて事務の人に話したら,ものの10分もたたないうちに原因がわかって,無事解決。ほんの短い「事件」で済んだのだが。

  それにしても,先日は風邪による発熱で何年ぶりかで寝込んだりもしたし,やっぱりどうにもおかしい。このまま続くのだろうか,災いは…(などと書くときっとまた何か起こるから,黙っていよう)。



■02.03.18. 準じる人

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  新聞に,スクールカウンセラーの有資格者としての臨床心理士が,地方で不足しているという記事が載っていた(朝日新聞,3月4日付)。それに対して,文部科学省が今年度からスクールカウンセラーの資格を「臨床心理士に準じる人」などとして要件を緩めたことが述べられているのだが,問題はそのすぐ後。記事はこう続くのである。

「地方によっては,教員OBらで長くカウンセリングに携わってきた人などにSCになってもらい,人材不足を乗り切ろうとするケースも出てきている。」

  ふ~む,臨床心理士に準じる人というのは,カウンセリング経験豊かな教員OBのことか…。カウンセラーに関する資格はいくつもあるのだが,そうした他の資格にはいっさいふれず,いきなり経験豊かな教員に話がいってしまうところが,じつに悲しいところだが,これを書いた記者が,そういう事実を知らないのだろうか? しかし,まあ世間の見方はこんなものなのかもしれない。臨床心理士以外の資格名称を,TVや新聞で見かけることはまずないし。

  そもそもカウンセラーの資格がなぜ作られたかといえば,いつまでも「経験と名人の勘」に頼っていてはカウンセラーとしての全体的な資質を保証できない,カウンセラーという看板を掲げながら,怪しげな治療を行うような人を,きちんと選別することができない,という反省があったからだと聞くが,このぶんだと,カウンセラーはまたまた経験と名人の勘の世界に逆戻りしてしまうのじゃないか,とつい思ってしまうのである。



■02.03.01. これも何かの報い?

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  なんかおかしい。

  先週末に届いた物品は,パッケージを開けてみたら,同梱されているはずの接続コードが1本足りない。パックになっている中身が足りないなんて想像できなかったので,しばらくは同時に開封した他の物品やその空き箱の間を探し回ったが,だいたいがそんなに大きなパッケージではないので,どう考えてもどこかに落ちたら簡単に見つかるはず。やっぱり最初から入ってなかったのだと確信して,しょうがないので納入業者に電話したのが一昨日。

  昨日は,研究紀要の2校が届いたので袋を開けてみたら,なんと肝心の2校がなく,校正済みの初校と元原稿のみ。これもちょっと信じられなかったので,いっしょうけんめいどこかに挟み込まれていないか,ページをめくりながらチェック。でも,やっぱりないので,またあわてて電話。

  う~ん。こんなことが続いて起こるなんて。これも何かの報いなのだろうか…。

  そういえば以前,東京都内に出した郵便物だけがたて続けに行方不明になる,という“事件”があった。たしかハガキが2通,原稿を入れた封筒が1通,だったと思う。ハガキ1回くらいは,他の郵便に紛れて誤配される,ということも考えられなくはないが,これだけ続くと無気味である。その後それらがどうなったかは,今もってわからない。

  さて,二度あることは三度あるのだろうか…?



■02.02.28. 自分仕様

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  大学のお仕事で,珍しく情報処理センターのコンピュータをいじってみて,驚いた。なんと,まったく操作ができないのだ。IMEが起動できない。ctrl+C,X,Vのショートカットキーが打てない。マウスが思うように動かない…。他の先生方といっしょの仕事だったので,わきから見られながらの作業で,正直あせった。

  考えてみたら,自分のコンピュータは,かなり自分仕様にカスタマイズしている。昔からNECのマシンに慣れてきたせいで,DOS/Vマシンに変わってからキー位置のちがいにどうしてもなじめなかったので,ctrlやEscキーの機能を別のキーと入れ替えている。ついでにIMEの起動キーも入れ替えてしまった。私は今どき希なカナ入力派なので,IME起動と同時にカナロックするという操作を,ひとつのキーでいっぺんにやってしまえるように設定してある。

  マウスのほうも,以前の操作内容を覚えていて,マウスカーソルを予測して移動してくれるソフトを常駐させているので,ふだんはおそらくマウス移動の1/3程度は手を休めていられる。

  ところが,当然他人のマシンにはそういう環境はまったくないわけで,するとマシンは一気に使いづらいものになってしまうのである。しかも,そのことに私はなかなか気がつかなかった。ほとんど無意識にctrlのつもりで押しているCapsLockが,単純に本来の機能をはたしているせいだったのだが,何度もキーを叩き,「ありゃ?おかしい!」とボヤいた後,ようやくその事実に思い当たったのである。

  そういえば,今回はファイルのコピーや移動の操作は他の先生がやってくれたのだが,もし私がやらなければいけないとしたら,もっと悲惨な状況になっていたにちがいにない。なにしろ,ファイラはDOS時代から専用のソフトを使っていて,Windows標準の「マイコンピュータ」はまったく使ったことがない。エディタもそうだ。DOSのころ,他の人のコンピュータに新しいソフトをインストールしてあげたり,マシンの不具合を見てあげたりするときには,必ず自分の愛用のファイラとエディタをフロッピーに入れて持っていったくらいだから,それらのソフトとのつきあいは長い。Windowsになったときも,わざわざそれらと同様な操作性を持つソフトを探して乗り換えた。だから,そのぶんWindows付属のソフトには,とんと縁がない。

  私が共用マシンの操作にとまどうのと同様,きっと他の人が私のマシンをいじったら,「なんて使いにくいセッティングなんだ!」とあきれられるにちがいない。



  ちなみに,今の話に出てきたソフトたちは,次のとおりです。

・AltIME
「のうてんリーチ!」
・チューチューマウス
「チューチューマウスと仲間たち」
・FileVisor
「ライトシップ・ソフトウェア」
・WZ EDITOR
「WZ EDITOR 4.0」
これだけが市販のソフトウエアで,あとはシェアウエア・フリーウエア。
ついでに,これもよく聞かれるのがWebページ作りに使っているソフトは何?という質問だけれど,私はこのWZ EDITORに"htmlcmd"というマクロを載せて使っている(最近,機能強化してxhtmlという名前になったが,まだ多少不安定なようだ)。基本的には,タグは直書きしている。ブラウザでレイアウトを確認しながらの作業だ。



■02.02.01. 陰口の報い

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  やはり陰口はきくものではない。昨年,教育心理学会での学校心理学のシンポジウムについて批判めいたことを書いたら,なんと今年はそのシンポで話してほしいと依頼が来てしまった。

  最初に電話をもらったときは一瞬「ありゃ?」と思ったが,話を聞いてみると,依頼はしごく内容指向的なもので,「今年のシンポでは学習意欲にテーマを絞ってやりたいから,そのテーマの研究動向について話してほしい」とのこと。ちょっと内容についてやりとりしてみた感じでも,どうやらこのWebを見ての依頼という雰囲気はまったくなかったので,ほっと胸をなで下ろしつつも,後ろめたさが頭の片隅に黒く渦巻く。

  しかし,今年の会場は熊本。遠いし(九州,まだ行ったことないんです),今年は後期の授業の準備がたいへんそうだし,予約参加申し込み期限を間近に控えて,パスしておこうかなという方向にだいぶ傾きかけていたところだったのだが,えらそーに批判した手前,断わるわけにはいかない。あわてて1日遅れで予約参加を申込み,「お引き受けします」という返信メールを送った。

  さて,どんな話をしようか…。つまらない話になったら,みなさん笑ってやってください。




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