中学校の数学では、変数 が
変数
から
どんな仕組みで決まっているかに
注目する
のでした。
逆に言えば、その仕組みを適当に決めてしまえば、
関数を作ることができます。
例えば、 の値を1つ決めた時に、
を
計算して得られる値を の値にする、
つまり
という仕組みにより
を決めることにすると、
は
の関数となります。
あるいは
の値を1つ決めた時に、
の
値を分母とし、
分子が1であるような分数を
の値にする、
つまり
という仕組みにより
を決めることにしても、
は
の関数となります。
さらに の値を決める仕組みは、
式で書けなくてもよいのです。
例えば、 の値が
負の数の時は の値は
、
の値が
の時は
の値も
、
の値が正の数の時は
の値は
とする、
という仕組みでも、
は
の関数となります。
このように、 の値を決めた時に、
の値がちゃんと決まるような
仕組みを考えれば、関数はいくらでも作れてしまいます。
そして、いろいろな関数を作ることができる、ということは、
それだけいろいろな変化の仕方を関数で表現できることになります。
「決めれば決まる」へと気持ちを切り替えることは、このように、
見たこともないような変化の仕方でも関数で表現できることへと、
私たちの見方や考え方を広げてくれるのです。
なお数学では、やはり、式の形で書ける仕組みを扱うことが多いです。
そして、中学校、高校と進む中で、そうした式からいろいろな情報を
引き出す方法を学習します。
それはまた、式で表された仕組みに基づく関数についての情報を
引き出す方法にもなり、さらに関数で表現されたことがらについて
の情報を引き出すことにもなっていきます。
これも、「決めれば決まる」へと気持ちを切り替えることの
メリットの一つです。