★ 「ともなって変わる」と「決めれば決まる」

算数ではともなって変わる量について学習しました。
水槽に入れた水の量がふえると、それにともなって
水の高さも変わるとか、
自動車の走った時間が経過すると、それにともなって
走った距離も変わるといった関係です。

中学校の数学ではこうした量の変わり方をより詳しく
調べるために、2つの量の値を結びつける 仕組み
注目します。そして1つの量の値を決めると、
この仕組みを通して別の量の値が決まる、と考えてみます。

このように1つの値が別の値によって決まっていくと
考えてみるのが、関数の考え方です。まずは、
一方が他方によりどう決まっているかをもとにして考える、
と気持ちを切り替えてみましょう。

数学では量よりもその値である 数自体に注目 するのでした
が、ここでも、算数のように量そのものを調べるという
よりも、その値である数自体の決まり方に注目しています。
その値がどんどん変わるので、それを数字で表すことが
できません。そこでその変わっていく値を、文字で表す
ことになります。
このどんどん変わる数を表した 文字変数です。

こうして関数では、2つの変数  x ,  y の関係、つまり
変数 y が 変数 x  からどんな仕組みで決まっているかを
調べることになります。そして、2つの変数を結び
つける仕組みの違いにより、違った関数が現れます。
仕組みの違いがそれに応じた変化の仕方を生み出します。
 x を変化させた時の  y の振る舞い方を、 その仕組みが
決めるのです。

皆さんのまわりの変化している数値が、別の数値によって
決まっているのではと、つまり別の数値の関数「として」
ちょっと考えてみませんか。

参考:ともなって変わる量
     (青い点の位置を決めると他の量の値が決まります)
            関数はどれだ