2. 果実の観察

身近な野菜や果物で子房の中の胚珠のつき方を観察しよう

 子房は一般に小さく解剖して中を見るのは難しい。
 子房が発達した果実の中の種子のつきかたを見れば、子房の中の胚珠のつきかたが理解できる。
 子房の中の胚珠のつきかたにはいくつか代表的な形があるが、身近な野菜の果実や果物で、その代表的な形が観察できる。

 子房は花葉と呼ばれる胚珠をつけた葉が、胚珠を包み込んだもので、子房の中の胚珠のつき方を胎座とよぶ。
 ほ乳動物の子宮の中の胎児と同じ様に考えれば分かりやすい。
 胚珠は珠柄で子房の維管束とつながっており、これはへその緒にあたる。
 胚珠が発達すると種子すなわち種の子供ができるが、種柄がとれた後の種子には、ほ乳動物と同じようにへそができる(豆のへそは大きくて見やすい)。
 種子はふつう堅いからに包まれ、その中に胚(あかちゃん)と胚乳(親が持たせた固形のミルク)がある。
 胚乳のない種子は早いうちにミルクを飲んで子葉の中に養分を蓄えている。

こんなことを考えながら、身近な野菜や果物で子房の中の胚珠のつき方を観察しよう。

<解説および観察例>
 1. 花葉と胎座
 2. 側膜胎座(エンドウマメ)
 3. 側膜胎座(シロウリ)
 4. 中軸胎座(トマト)
 5. 中軸胎座(ピーマン)
 6. 中軸胎座(トウガラシ、オクラ)
 7. 特立中央胎座(キウイフルーツ)


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