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本HPの趣旨

 我々では「学び合い」に関して様々な研究を行い、その成果を学術論文や書籍によって発表しています。また、その成果を「学び合いセミナー」等の各種の会において公開しております。我々は、テクニックではなく、学校観・授業観・子ども観が大事だと主張しています。そして、それらが変わるならば、クラス全員の成績が上がり、クラスの人間関係が良くなり、気になる子が気にならなくなり、そして教師にとっても授業は楽しくなる、と主張しています。さらに言えば、考え方を変えるだけなので、直ぐに出来るようになります。しかし、考えを変えることは難しいことです。多くの教育論・学習論が切り売り出来るテクニックでした。そのため、我々が考え方が重要だと主張しても、無意識のうちにテクニックのレベルで解釈してしまいます。しかし、しょうがない部分もあります。テクニックのレベルならば、「○○と言いなさい」、「手はこれこれの角度であげなさい」のように単純に記述出来ます。ところが考え方というのは総合的なものであって、それらをスナップショットのように記述することはかなり困難です。書籍等では、そのようなスナップショットをいくつか紹介していますが、テクニックレベルで理解しているかたは、考え方を理解するのではなく、スナップショットをテクニックと理解してしまいます。書籍で書いてあるとおりに言っても、やっても成功するとは限りません。書籍で書いていることが重要なのではなく、何を考えて教師がそのように行動したかを理解しなければ、影を追って本体を見ることがありません。

そのため、我々の考え方を確実に会得する方法は、上越教育大学の西川研究室に2年間所属することです。しかし、全ての教師がその機会を得られるわけではありません。そこで、2泊3日(出来れば3泊4日)の西川研究室ツアーを勧めています。我々の研究室に来られた方は、西川研究室に保存されている膨大な量の授業実践記録をシャワーのように視聴します。そして、それを見て疑問に思ったことを、徹底的に西川研究室のメンバーと議論します。それらを通して、テクニック的に理解することの馬鹿馬鹿しさを感じ、考え方が具体的に授業のどの面に現れるかを理解します。

この西川研究室ツアーに日本全国の方が来られるようになりました。しかし、これにも限界があります。遠方から宿泊込みで来られるとなれば、十万以上の出費が必要です。また、出費は覚悟出来たとして、現場教師がそれだけの長い期間、学校を離れることはかなり困難です。そこで、スカイプ等のインターネットのTV会議システムで議論することを試みました。これによって、遠方の学校の授業実践を視聴し、それをもとにその学校の先生と西川研究室のメンバーが議論することが出来るようになりました。しかし、「具体的な授業は?」という疑問には応えられません。西川研究室には膨大な授業実践データがあります。しかし個人情報保護の観点から、研究室内部で視聴することに限定しています。そのため遠方の先生が視聴するためには、西川研究室に来て頂くしかありませんでした。

このような経緯があり、今回、保護者・教師の許諾を得た情報に関してHPを介して公開することとなりました。このHPを通じて、より多くの方が学び合いの素晴らしさに気づき、それを実践されるきっかけになって頂ければと念じます。

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