ひとりごとの保存箱 98.01-06

(リンク切れ等があっても修正しません)

● CONTENTS ●

■98.05.19. ずれている

 最近なぜか,ワンテンポずつずれています。「ひとりごと」も,書こうと思うことはあるのですが,雑用にかまけているうちにちょっとずつ時期がずれてしまいます。ちょっとだけなのに,その間,書く意欲は急激にしぼんでしまい,結果なにも書けないままに終わるのです。

 メールもそうです。すぐに返事を書かなくちゃとは思っているのに,なんて書こうか考えているうちに別の用事が入り,中断したまんま。1日後・2日後に送信箱を開くと,書きかけの返信メールがぞろぞろ出てきて情けなくなります。

 毎年恒例のミズバショウを見に行ったら,もうすっかり花は終わっていたし…。まあこれは,今年の気温がいつになく高かったので,例年より1~2週間早く花が咲いたせいもあるのですが,やっぱり思い立ったときにソッコーで動けなくなっている自分が,あるのかもしれない。

  ともあれ,2ヵ月ぶりに「ひとりごと」を更新しました。この先続くかどうか…。

■98.03.13. プレッシャーの中で

 このあいだ夜のサッカー番組を見ていたら,ダイナスティ・カップを偵察に来たジャマイカの監督がインタビューに答えていて,「日本チームは,毎試合毎試合結果を出さなくてはならないというプレッシャーのもとでプレーしているように見える」というようなことを言っていました。ちゃんと見ていたわけではないので,言葉は正確ではありませんが,内容はほぼこんな感じです。で,この言葉にはどうも見覚えがある。

 昨年7月,Jリーグに招かれて4年間審判をつとめたゾラン・ペトロビッチさんが,朝日新聞のインタビューで,こんなことを言っています。

 ──日本人審判は常に緊張しているように見える。
 「日本の社会では,物事を決断することが難しい。ふだん,上司が重要な判断をしてくれるからだ。しかし,審判は勝敗を左右するような判定を下さなければならない。一部には試合を楽しもうという人もいるが,プレッシャーを感じながら,一生懸命やっている。やり方としていい結果は出るかもしれないが,ベストの結果は出ない。」(朝日新聞:97.07.27)

  日本社会の中にどっぷりつかっているとあまり実感がないけれど,外国の人が見ると,ほんとに日本人はみんな「プレッシャーの中で」活動しているように見えるのですね。選手も審判も。無理に一般化しちゃいけないのだろうけれど,スポーツだけではなくて,みんなそうなのかもしれない。いつも結果を出そうと自分にプレッシャーをかけて活動している。で,それではベストの結果は出ないと。

 これって,「達成動機型」の活動意欲なんですね。楽しむ「内発的動機づけ型」ではなくて,根性でがんばる「達成動機型」,これがぼくらの土台にある。今どきはやらないように見えるけれど,実際には深いところで,このタイプの動機づけがぼくらを支配しているのかもしれない。サッカーなんて,とくに個人主義で外からのプレッシャーなんかなくて,クールな印象がありますが,それでもそうなんですね。

 言ってしまえば,「おまえら,やる気あるのかあ!!」と怒鳴られて出てくる「やる気」が「達成動機型」です(達成動機の一面ですが)。人に言われて出てくるのだから,ほんとは内発的な「やる気」ではなくて「やらされ気」なんだけど,本人もまわりも,それがやる気だと勘違いしてるから,そのちがいに気づかないのですね。この2つの活動意欲のちがいについては,大学院の授業で毎年強調しているのですが,それでもやっぱりレポート段階で「達成動機型」を「内発的動機づけ型」と混同して書いてくる人が必ずいるのも,日本人の行動様式の土台に「達成動機型」があって,その上に立ってしか発想できないからなのかもしれない…。そういえばオリンピック関係のニュースでも,選手たちがいかに困難やプレッシャーを乗り越えて栄冠を勝ち得たか,といったエピソードがさんざん紹介されていて,選手たちがいかにその競技を楽しんでいるかなんてニュースはあんまりありませんよね。楽しんでいるように見えて,ウラではこんな秘話があったんですよ,なんて手法もけっこうあるし。圧倒的にそっちの方がニュースになるわけです。(…外国ではどうかわからないので,これが「日本的」だとは言えないですが) みんなが泣けるからね。

 だから,ほんとに純粋に活動を「楽しむ」なんてことは,ちょっとむずかしいのかもしれません。内発的動機づけは日本の教育風土になじまないとはっきり言っている人もいますが,こういう話を聞くと,やっぱりそうなのかもしれないなあと,つい思ってしまいます。

■98.03.12. 健康であること

 動き出した流れというのはやはりとまらないもので,息子の少年サッカーチームの代表になってしまいました。やはり,がらにもなく審判資格を取得してしまったのがまちがいのもとで…。

 ところで,先日急に電話がかかってきて,これまでずっといっしょにやってきたチームメイトの一人がチームをやめるとのこと。最近,一時のJリーグ熱がすっかり冷めてバスケとか他のスポーツが台頭してきているので,一瞬別のスポーツに流れたのかと疑いましたが,話は全然ちがってました。彼は,紫外線アレルギーの診断を医者から受けてしまったのだそうです。去年から症状はあったのだそうですが,今年は今ごろから症状が出はじめたので,医者に行ってみると,そういう診断だったそうで,本人はやりたくてしょうがないのを,なんとか納得させたのだと,お母さんはおっしゃいます。

 チームの人数が少ない中,貴重な戦力を失うのも痛手といえば痛手ですが,それ以上に,これまでずっとレギュラーをめざしてやってきて,いよいよ6年生というときにサッカーを断念せざるをえない彼の気持ちを思うと,胸が痛みます。多少へたくそでも,健康でスポーツを続けられていることのありがたさを,つくづく思い知らされるできごとではありました。

■98.02.18. 正しい文法

 先月,一時講座のページが一部のブラウザで見えなくなったり,ちがうページが紛れ込んだりして,見に来られた人たちにご迷惑をおかけしてしまいました。今日はその言い訳を。

 それは,Another HTML-lint というWebサイトとのめぐりあいから始まります。このページは,HTML文書の文法をチェックしてくれるサイトなのですが,ためしに方法講座のトップページをこれにかけてみると,チェックが出るわ出るわ,いきなり-50点だかの点数になってしまったのです。ちなみに,このページは以前別の文法チェッカにかけて正しく修正していたはずでした。それがこの無残な点数。

 これはいったいどういうわけだと,結果の解説を詳しく読んでみると,なんと問題はもっともっと根本的なところにあって,市販のHTML入門書の記述はまちがっているということなのですね。HTMLのタグは文書の構造を示すものであって,画面上の見え方を示すものではないというのです。

 (詳細は,たとえば『好ましいHTML文書を書くための方法と考え方』をどうぞ)

 そうだったのかあ!と即座に方法講座のトップページを正しいHTML書式に沿って書き直しはじめたのですが,正式な文法のはずなのに,なんと古いブラウザではトラブルを起こしてしまうケースもあるようで,なかなかこれはたいへんな仕事なのでした。ご迷惑をおかけしていたのは,そのちょうど途中だったのです。ふだんならローカルのディスクに保存してまちがいがなくなってからFTPするのですが,文法チェッカにかけるためには,どうしてもWebサイトにあげないといけないので,まちがったページを出してしまったのです。ごめんなさい。

 ついでにリンクをたどってみると,視覚障害者は音声読み上げソフトを使ってWebページを見ているので,画像だけのページは好ましくないとか,特定のブラウザに依存したページは,リンクのじゃまになるなど,HTMLに関するいろいろな情報があって,とても役に立ちます。

 …ちなみに,いまだに一部のページしか手直しできてません。…

■98.01.20. 有意差なし

 大学院の授業で,隔年で論文の書き方についての授業をやっています。ちょうど今年はその授業を開講する年。文献の集め方,まとめ方の話が中心ですが,論文の文章についても,後半の何時間かを使ってふれた…つもりだったのです。しかあし。

 いざ修士論文の下書きがあがってくるころになると,予想もできない悲劇が待ち受けていたのでした。(i_i)(i_i)

 有意差なし! 昨年度の人たちと,今年の人たちと,ちっとも差が見られないのです。ありゃりゃ。

 昨年度の人たちも,前年には同じような内容の講義を聴いているので,どっちもちゃんと覚えていたから差が出なかったと言えなくもないのでしょうが,でも授業で「これはダメよ」と説明したまちがいを,まんま書いてきた文章を二度も三度もみかけるところを見ると,やっぱり彼らは学習していないのです。むむむむ。そんなに教え方下手だったかしら?

 しょうがないので,とりあえず修論下書きを読んでいて見つけたおかしなところをまとめて,Web上でも文章指導をすることにしました。まだ気づいたところを書き連ねただけで,整理されていません。そのうち目次もきちんとしなければいけないと思いますが。いろんなところで何度も言っていれば,少しは記憶に残ってくれるだろう。とりあえず。

 う~ん,毎年このページだけがどんどんふくれ上がっていったりしてね。

■98.01.20. 気分を変えて

 昨年秋ごろから,方法講座トップページの背景の絵(落ち葉,雪)を描いています。しばらく講座のページの方に力を入れていたら,自分のページの方はすっかりほうりっぱなしになっていました。ずっと同じ絵柄というのもなんだし,講座のページ用の絵もトップページだけじゃもったいないので,同じ絵柄を自分のトップページにも使うことにしました。ちょっと気分転換です。…ほんのちょっとですけども。


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