小学校で次のようなことを学習しました
もしも で
表されている値が一定ならば、
これはまさに比例の式になります。
例えば速さが一定なら(つまり同じ速さで走り続けるなら)
道のりは時間に比例しますし、
もとにする量が一定ならば、くらべられる量は割合に
比例します。
みなさんは知らない間に、算数でいろいろな比例に
接してきていたのです。逆に言えば、算数で学習してきた
いろいろなことを、比例のメガネでひとまとめにして見る
ことができます。2つの量の値を結びつける
仕組みに着目
すると、
いろいろなものを同じものとして見なすことができます。
そして、一度、比例と見なしてしまうと、比例で学習した
ことが利用できるようになります。
しかも、比例では仕組みが式で表現されているので、
式を変形するルールを
使って、新しい情報を得ることが
できます。2つのものが等号で結びつけられた等式では、
両辺を同じものでわっても、そのまま等式が成り立つ
のでした。
そこで の
両辺を でわってみます。
すると
となります。
これは速さの場合であれば、
道のり時間=速さ のことであり、
割合の場合であれば、
くらべられる量割合=もとにする量 のことであり、
代金の場合であれば、
代金長さ=
あたりの代金 のことであり、
円周の場合であれば、
円周直径=円周率 のことになります。
仕組みを表す式に式を変形するルールをつかうだけで、
苦労しておぼえたたくさんの公式が、いっきに出てきて
しまうのです。
では、 の
両辺を でわったらどうなりますか。
それで得られる
、つまり
は
どんなことを表していますか。
こんなお得なこと、小学生の自分に教えて
あげたくなりませんか。
(「メガネ」の比喩は仲本正夫先生による
「現実の世界をよみとる数学」からお借りしました)