開設授業科目例

　音楽科の重要な領域である歌唱について，学習指導要領の分析・考察を通して求められる指導内容について明らかにするとともに，個人レッスンを通して，指導者としての資質・能力を養います。授業は，主として個人レッスンの形態で行います。

　音楽科の教員に求められるピアノの技能を，受講者のレヴェルに合った楽曲に取り組む中で高めていきます。ピアノ独奏だけでなく，教材や声楽・器楽の伴奏も視野に入れ，アンサンブル力の向上も目指します。

　未経験または経験の少ない管楽器を取り上げ，楽器の取り扱いや特徴といった基本的知識，基礎的能力を身に付けることを通して，特に初期教育に必要な教材や指導のあり方について深く学びます。

　音楽の教員としての指揮法について，いくつかの題材を実践し，合奏や合唱の現場における諸問題を検討しながら考察します。基本的にピアノに向かって指揮する形式で進めますが，受講者も演奏に参加し，自分以外の指揮で演奏することも行います。

　伝統文化教育の現状を踏まえ，これからの学校音楽教育が目指すべき日本の伝統文化（音楽）教育の方向性を考えるとともに，実際の伝統音楽授業の実施に向けて必要な知識と技能の習得を，講義・実習その他様々な活動を交えて行います。

　音楽科という教科の内容とはどのようである（べき）か，その原理と体系を捉え直し，あるべき音楽（科）教育のあり方について，分野所属の全教員・学生がそれぞれの知見を持ち寄り，討議します。

　「音楽教育研究法」で修得した理論をもとに，音楽教育における今日的課題を踏まえ「教える」という具体的な実践の場面を分析します。その分析結果から授業仮説を生成し，模擬授業の実践を通して省察する資質・能力を養います。

　作曲の基礎的な技法を学びながら，編曲や作曲を試みます。クラス授業ですが，受講者の技術レヴェルに合わせて個別に行います。まとまった作品の作曲はもちろん，小品，童謡，伴奏づけの他，実践場面の多様な希望にこたえるつもりです。