珈琲ブレイク
ヨセミテ渓谷の成因
ヨセミテ渓谷の雄大な自然環境はどのように形成されたのだろうか? 左の写真ヨセミテ渓谷の中心的存在ハーフドームは、なぜ片側が切り取られたようになっているのであろうか?
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写真27 ハーフドーム
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左の写真の広く大きい谷をU字谷という。木々の緑はその谷底に集中し、その中をメルセド川など河川が蛇行しながら流れている。
岩肌は白っぽい色をしており、私が近くで観察したところ、石英、長石、黒雲母という中学の理科で習った鉱物が並んでいる、すなわち花こう岩。
長年にわたって侵食・崩壊した岩石が谷底に集まり、長年かかって土となり、そしてついに植物が生育できるようになったのである。
さて、渓谷の成因は下の3枚の概念図を見れば明らか。200万年前の氷河期、シエラネバタ山中にあった氷河が、これまた果てしない時間の中で岩を削り広大な谷を創ったのである。
(五十嵐 雅樹)

写真28 谷の浅い段階
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写真29 氷河期初期
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写真30 氷河期終期 |
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参考 Virginia Wolfe & Michael Schankerman (2000):Yosemite National Park.BONECHI
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