ホーム  >  大学紹介  >  公開情報  >  各種評価情報  >  各事業年度における業務の実績に関する報告書及び評価結果  >  H17事業年度/報告書  >  Ⅱ大学の教育研究等の質の向上に関する特記事項

大学紹介

Ⅱ大学の教育研究等の質の向上に関する特記事項

教育方法等の改善

学部教育や大学院教育の指導方法改善のための組織的取組
授業改善のための取組

教養教育を含む学部教育や大学院教育の中心となる授業改善につなげるため,平成13年度から学生による授業評価アンケートを行っているが,今年度は従来の内容を見直し,回答者(学生)と集計者の負担を軽減し,迅速に教員にフィードバックすることができるよう改良を行った。これまでは自由記述にも重点を置いたものとなっていたが,膨大なデータのとりまとめ分析に時間がかかり,大学教員へのフィードバックに問題を残していた。今年度は,調査項目や調査方法の改善等を行い,調査結果の短期間でのとりまとめが可能となり,各教員からの改善につながる「自己評価レポート」の早急な提出を実現することにより,全教員へのフィードバックの迅速化が図られるシステムとした。

授業の改善につながる試みのひとつとして,7月と1月に公開授業を,3月にファカルティ・ディベロップメント推進のためのパネルディスカッション・情報交換会を実施した。7月と1月には,研究プロジェクトに関する科目を試行的に公開し,併せて参観者による授業評価と意見交換を実施した。また,3月には,本学教員による授業改善のための取組みの実践例の紹介と,授業改善のための方策等について情報交換を実施した。

教育職員免許取得プログラム関係の授業改善

大学院修士課程では,教育職員免許取得プログラム(3年間で教員免許取得が可能)を平成17年度から導入し,入学生297人のうち89人がこのプログラムに参加した。

同プログラム受講学生は,教員養成系以外の学部等を卒業した者が多く,中には社会人も含まれていることから,免許取得上必要となる主な学部授業科目については,このプログラム受講学生のための授業クラスを編成して,大学院の授業と重ならないよう新たに第6限の授業時間枠を設け,学生の特性に応じた積極的な指導を行った。

上記のプログラム受講学生のための授業クラスに対して,ティーチング・サポーター制度を導入し,講義科目についても授業補助を可能とした。

また,新潟県教育委員会から一定の任期(原則3年)を付した3人の現職教員等を平成17年4月に助教授として採用し,実践教育や教育実習指導のほか,上述の教育職員免許取得プログラム受講学生の履修指導及び就職指導に極めて大きな力を発揮した。

学部学生や大学院学生の成績評価方法等の改善のための組織的取組

学部では,2年次からコース・分野等に配属する際に1年次必修科目の成績も利用しているため,素点により特に厳格な成績評価を行っている。1年次についてはほとんどの科目が必修となっていることから,少人数のクラスに分かれた複数教員による授業形態の科目では,十分な打ち合わせを行うなどして,クラスごとの成績評価の偏りなどの解消等,厳格な成績評価のための取組を行っている。

出席状況,レポートの提出,質問と回答などがインターネットを通じて行うことができ,授業の効果的かつ厳格な実施に有効である講義支援システムの定着について,説明会の実施等により利用者が増加しており,更なる有効活用が期待される。

各法人の個性・特色の明確化を図るための組織的取組
学部における教育実習の充実と実践力の養成

検討を進めてきた『変化に対応できる教員を養成するキャリア開発プログラム』(仮称)を,キャリア開発の根幹をなす教員の実践力養成という観点から,本学の独創的な教育実習プランを中心に体系化した『教職キャリア教育による実践的指導力の育成』としてまとめ,「特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)」に申請した結果,採択された。(資料編:P32参照 PDFファイル [12,516KB])本学の初等教育実習は,中心となる小学校での実習を3年次の観察実習(5月に1週間)と本実習(9月から3週間)に分けて行うもので,観察実習の際に実習校の担当者から指導された授業計画の内容を,学生は本実習までの期間に授業案や教材研究など緊張感を持ちながら十分に準備した上で本実習を行うこととしている。そのため,丁寧な完成度の高い授業を行うことができ,実習校側からも高い評価を受けている。

本学の特色ある授業科目として,学部学生と大学院学生が一緒に行う「実践セミナー」(学部科目)及び「実践場面分析演習」(大学院科目)があり,学部3,4年次生と現職教員を含む大学院1,2年次生が演習形式で授業を行っている。その中で上記の教育実習の授業案や教材研究などについて,教育実習生が現職院生からアドバイス等を受けるなどして準備を行っている事例も多く見られる。これは現職院生が多く在籍している本学の特徴を生かした特色ある取組で,学部学生にとっては現職院生から直接多くを学ぶことができ,また現職院生にとっては学校現場で必要となる若手教員との協調を図る場となっており,両者共に得るものが大きい。今年度は,特色GPで策定した計画案に基づき,各分野等を単位としてこれら事例の充実を図った。

また,教育実習の体系化を図る取組として,実践力を高める授業科目として「総合インターンシップ」を立ち上げた。これは教育実習を終了した後の最終年次に,教育実習校を中心に時間を決めて長期的に学生が入り込み,正規の教員に近い教育現場環境の下で実践経験を積もうというもので,大きな意味を持ち,この取組はNHKでも取り上げられるなど,各方面から注目された。

大学院における実践力の養成と教育課題の解決

附属学校及び地域の学校との臨床的研究の重点化を図るとともに,教育現場が抱えている教育課題を解決することを目的に,大学と学校教育現場が連携して教育プログラムの開発を目指した開発研究プロジェクト案を『マルチコラボレーションによる実践力の形成』としてまとめ,「大学・大学院における教員養成推進プログラム教員養成(教員養成GP)」に申請した結果,採択された。(資料編:P39参照 PDFファイル [11,707KB])このプロジェクトは,大学院学生・大学教員・学校教員の3者が協働して学校教育現場の協力校が抱える教育課題の解決にあたる,すなわちマルチコラボレーションを機軸とした教育プログラムの開発を柱としている。3者が協力して課題ごとのチームを編成し,長期間に渡り協力校で実践・調査活動を行い,そこで得られたデータ等を基に分析,最終的に課題解決のための教育プログラムを開発する。現在,12チームがそれぞれプロジェクト協力校である小・中学校において活動を実施中である。協力校については,上越市周辺の小・中学校のうち,本学に教育課題解決の協力依頼があった学校の中から選択したもので,本学と周辺校との良好な関係がバックグラウンドとなっている。このプロジェクトの実現でも,本学に在籍する多数の現職院生が大きな役割を果たしており,その意味では本学独自の極めて特色のある取組となっている。また,この取組は,設置が構想されている教職大学院も視野に入れたもので,直ちにカリキュラムに組み込むことが可能なものである。

社会の新しいニーズへの対応

社会のニーズに応えるため,従来にない本学独自のカリキュラム・教育部門を大学院に新設した。小学校英語教育部門の新設では,教育現場での指導実績がある専門スタッフを採用し,小学校教育現場で英語を指導できる実践的な教員の養成を開始した。上越市周辺の公立小学校において,大学教員,大学院学生による調査・データ収集及び長期実践指導を行い,外部からも手本となるべき先行事例として高い評価を受けている。

一方,理科野外観察指導者養成部門の新設では,最近の小学校を中心とする若手教員の中で,子供たちに対する野外観察等の際に満足に指導ができないものが増えているとの指摘から,植物・動物を中心にした自然観察指導が十分できる教員の養成を目的として設置したもので,単位等の一定の要件を満たせば本学が理科野外観察指導者の資格を与えようという特色ある試みである。初年度は13人が指導者を目指して受講している。

このページの先頭へ戻る

学生支援の充実

学習・履修・生活指導や厚生補導を含む学生支援体制の改善のための組織的取組

学生に対する健康面に係る支援の一環として,健康・精神衛生相談の充実を図った。中でも,多様化している学生の精神衛生相談については,学外女性カウンセラーによる相談日を,前年度月平均16時間から30時間に増やすことにより,一人当たりの相談時間に余裕が出てきた。また,平成17年10月からは,本学として初めて専任の精神科医を採用し,これからの精神衛生相談体制に係る一層の人的基盤の整備・充実を図った。

学部学生支援の充実の一環として,1年次生に対しては入学直後の4月に「新入生合宿研修」と称して,これからの学生生活のあり方や教職の意義,職業観の涵養等を目的として,3年次生に対しては初等教育実習(本実習)終了直後の10月に「教員養成課程学生合宿研修」と称して,教育実習の反省と情報交換,翌年の教員採用試験に向けてのガイダンスと受験計画等を目的とした合宿研修を,それぞれ1泊2日で行った。また,3月には各サークル・部活等のリーダーに対して「課外活動団体リーダーズ・トレーニング研修」と称して,必要な心構え,知識,技能等についての講習を中心にした合宿研修を1泊2日で行った。このように,必要に応じて普段の生活形態と異なる合宿研修という場を利用して,学生の意思の確認と意識の高揚を図っている。

キャリア教育,就職支援の充実のための組織的取組

教員への支援として,学部1年次には,授業「人間教育学セミナー」及び就職ガイダンスにおいて,最近の教育界の動向及び教職の魅力等について講義・指導を行うとともに,学部2年次(大学院1年次)の10月から学部4年次(大学院2年次)の教員採用試験直前まで計画的に,教職講座「入門編」,「基礎編」,「実力養成編」の他,「特別教職講座」,「教職講座(各県の教育事情)」,「直前講座」を就職指導計画に基づき実施した。

この他にも前述のように「新入生合宿研修」,「教員養成課程学生合宿研修」などでも就職支援活動を行っている。例えば,新入生合宿研修における「就職指導」では,教職の意義を伝えたところ,参加者156人のうち78%の学生が「非常によかった」,「よかった」とアンケートに回答した。また,7月には「人間教育学セミナー」で「未来の私を探そう」をテーマに職業観(教職等)を改めて見つめるきっかけを与えた。

このページの先頭へ戻る

研究活動の推進

研究活動の推進のための有効な法人内資源配分等の取組

学内の競争的資金の獲得につながる研究プロジェクトは,一般研究と若手研究の区分を設け,今年度は一般研究のテーマとして「附属学校及び地域の学校との連携による臨床研究」,「オンリーワン(本学独自)のカリキュラム開発」,「教員有志の独自のテーマによる研究」について公募を行い,一般研究として19件の申請がありそのうち11件を採択した。一般研究については研究期間が2年間であるため,この他に昨年度からの継続分が7件あり,一般研究全体では18件が採択された。若手研究では18件の申請のうち附属学校園教員からの応募は15件で,そのうち6件を採択,全体としては9件を採択した。附属学校園教員の研究プロジェクトに対する意識が極めて高いことは,大学と附属学校園との連携の良好さを示すもので,連携して教育現場の課題を解決しようとする姿勢の現れであると高く評価できる。

競争的教育研究資金の配分については,これまでも教員に対する配分基準として,教育,研究,地域貢献,学内貢献などを柱としていたが,今年度はそれらをさらに見直し,新たに本学の特色である教育に関する臨床研究などを柱とした評価の基準と観点を検討した。教育研究指導などが教育実践へどの程度関わっているかに応じて重み付けが異なるなどの配分基準を検討し,それを基にして,新たな競争的資金の配分の方針,配分の比率等を「平成17年度上越教育大学競争的教育研究資金の配分基準について」として決定し,試行的に資源配分を実施した。(資料編:P9参照 PDFファイル [12,614KB]

研究活動の推進のための有効な組織編成

大学全体の研究活動に大きく関わる「大学教育改革の支援プログラム(以下「「GP」という。)」については,特色GP,教員養成GP,現代GPともそれぞれ申請ワーキンググループを組織し,採択後はそれぞれ実施委員会を組織して対応に当たっている。さらに,各種GPに対して,情報提供から学内でのプロジェクト案決定や申請案の作成等,全体の取りまとめと,採択後の円滑な推進を図る組織としてGP支援室を設置した。(資料編:P22参照 PDFファイル [2,739KB]

研究支援体制の充実のための組織的取組

現在,学内でどのようなテーマでの研究計画があり,それが大学全体としての取組となり得るかどうかを知ることは,大学としての重要な課題である。昨年度は,各種GPに申請可能な研究シーズの把握と学内での研究支援ニーズの把握を兼ねて,研究計画についての学内ヒアリングを行った。これらの中から各種GPの申請案として発展できるもの,シーズとして学内で研究支援を必要とするもの等,レベルに応じた対応を行った。前者については,GP支援室が取りまとめを行い,申請案を作成した。後者については,シーズとして育成する意味から研究プロジェクト等とは別に予算的な研究支援を行った。

このページの先頭へ戻る

社会連携・地域貢献,国際交流等の推進

社会との連携,地域活性化・地域貢献のための組織的取組

新潟県中越地震で大きな被害を受けた小千谷市立東山小学校に対する支援活動については,今年度も体験授業を含めた実践的な教育活動を中心に継続的な支援を行った。さらに,新校舎の完成に合わせて同校が復興の趣旨も込めて計画した学習発表会のための造形作品「宝の木」の制作指導,「錦鯉の歌・闘牛の歌」の編曲及び踊りの振付け指導などの支援活動を行い,発表会当日には大学教職員,大学院学生及び学部学生を派遣した。その他に学生ボランティアとして附属学校等へ除雪作業の支援派遣を行った。

危機管理面における地域社会への貢献としては,上越市との連携を図り,地震,大雨等の異常な自然現象に伴う災害及び大規模な火災によって相当程度の被害が生じた場合並びに災害等の発生が予測される場合に,附属小学校,附属中学校及び大学を避難場所とする覚書を平成18年3月に締結した。

新潟県教育委員会等と連携して各種研修支援事業を実施し,さらに,本学と新潟県立看護大学との地域貢献に関する連携協議会の下に,上越市を加えた地域貢献部会を設置し協議した結果,「食育フォーラムin上越」等を共催事業として実施した。

産学官連携,知的財産戦略のための体制の整備・推進

知的財産戦略大網で提示された「大学等における知的財産は,個人帰属から機関(大学)帰属への転換を進める方向」に基づいて結成された「新潟県大学連合知的財産本部」に参加し,本学における知的財産への意識を高めることを目的として,発明コーディネーターを講師に「上越教育大学知的財産講演会」を開催した。大学院生の参加もあり,活発な質疑応答が行われ,終了後,教員からの相談に応じた。本年度は4回の知的財産に関する個別相談を開催し,その結果,今年度は初めて2件の特許出願申請を行った。(資料編:P52参照 PDFファイル [1,425KB]

国際交流,国際貢献の推進のための組織的取組

学部及び大学院の授業科目である海外教育(特別)研究を,平成17年度は,アイオワ大学を中心としたアメリカ合衆国で実施した。また,平成18年度以降の「海外教育(特別)研究」はアメリカ合衆国のほか,オーストラリア及び韓国を訪問先とする複数科目を開設することとした。一方,従前から実施している韓国教員大学校との学生交流は,同大学校の学生14人を受入れ,充実した交流を行った。例えば,本学のフレンドシップ事業である「学びのひろばin妙高」に参加し,韓国人大学生と上越地域の児童が交流するプログラムを上越国際交流協会の共催を得て実施するなど,内容の充実を図り,日韓友情年2005記念事業の認定を受けた。

また,チャナッカレ・オンセキズ・マルト大学(トルコ共和国)との学術交流に関する協定書及び学生交流に関する覚書を締結し,学術交流,学生交流を行うこととした。

なお,平成17年6月に実施された「J-TEST(実用日本語検定)」において,全国2,316名の受験者中,成績最上位者「特A級」に認定された受験生25名のうち本学留学生が2名含まれ,他の留学生の模範となることから,学生表彰された。

附属学校の機能の充実についての状況

各附属学校園とも,学校運営のグランドデザインを年度当初に策定し,それに基づき学校運営を行うとともに,学校評議員会を年2回開催して学校運営のグランドデザインに基づく学校評価結果(職員評価,保護者評価)を説明し,意見を聞いた。

附属幼稚園では,小学校との連携・接続を意識して教育課程の開発に努め,幼児・児童間交流に取組,その成果を幼児教育研究会,研究紀要ホームページ等で発信した。

附属小学校では,大学教員と共同で子どもの姿をもとにした検討会を行い,各学年で推進した。公開研究協議会では,2日間で延べ867人の参加を得た。学力,心の教育,命の教育等の問題を一元化して考える教育を推進した。

附属中学校では,既存の教科と総合的な学習の時間を一体化した新教科を複数新設し,新たな教育課程の研究開発を行った。教育研究協議会には延べ498人が参加し,研究成果を研究紀要及び授業公開の形で公開した。3月には研究成果と課題を冊子に取りまとめ,関係機関等に配付した。

Adobe Reader

PDFファイルをご覧になるにはAdobe Reader(無償)が必要です。
パソコンにインストールされていない方は左のボタンよりダウンロードしてください。


このページは上越教育大学/企画・広報課が管理しています。(最終更新:2013年04月08日)

このページの先頭へ戻る