3.解説と感想
ベルモントは、ボストンの郊外、ハーバード大学やMITのあるケンブリッジの西隣にある白人(と日本人)が住む(高級)住宅街で中流から上流階級の町といってよいであろう。人口は2万人ほどで、四つの小学校(5年制)、一つの中学校(3年制)、一つの高校(4年制)(これは雅子妃殿下が通学していたことで有名なベルモント・ハイ)を持つ。
講演の内容は極めて興味深いものであり、日米の教育・文化のコントラストが浮き彫りになった、という感想が多かった。ただ、やはり、(上)中流階級での話であり、すぐさま一般化するということはできないのではないかという意見もあった。
筆者(とその家族)は、このベルモントにしばらく滞在したことがあり、長男が、久野先生のお嬢さんが通われた(といっても先生のお宅はその小学校のすぐ裏手であるが)小学校、Roger Wellington小学校、に在籍していたこともあって、先生のお話、特に、授業参観や運動会については、まさに実感を持って理解できた。担任の先生とは頻繁に接触する機会があり、その都度詳しい意見が述べられ、それに対して我々親の方も真摯に積極的に反応することによって、子供、教師、親の間のよい関係が創り出されていったように思う。運動会。確かに、各自が選んだ種目を、みんなそれこそてんでんばらばらに(みえるようなかたちで)やっていたことを思い出す。
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