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財団法人日本臨床心理士資格認定協会 第1種認定校

 TEL.025-522-2411(大学代表)

〒943-8512 新潟県上越市山屋敷町1番地

大学院入試Entrance examination


 本学臨床心理学コースの受験を目指される方々には、本学修了後に「臨床心理士」資格を取得することを目標に、実習、学習、研究に努力されることを期待します。
 本学臨床心理学コースは、日本臨床心理士資格認定協会第1種指定大学院です。したがって、大学院在学中に、実習を重視したカリキュラムにそって、心理臨床の専門家になるための知識、技術、および資質を身につけることによって、大学院修了後すぐに臨床心理士資格認定試験の受験資格を得ることができます。
 私達コース担当教員も全力でみなさんの目標達成のために支援をしますが、その内容や方法はそう甘いものではありません。プロの職人を育てるのと同じように、厳しい課題や訓練をクリアしなければならないこともあります。したがって、受験の際には「臨床心理士」になるという強い意志のもとに準備されることを望みます。

 募集要項ほか、入試情報の詳細については、上越教育大学ホームページの入試情報をご覧ください。また、上越教育大学や東京都で、大学院説明会及び大学院入学相談会を開催しています。日程や申し込みについては、こちらをご覧ください。

大学院入試に必要な学習内容


 本学の臨床心理学コースには、様々な臨床的アプローチをとっている教員がそろっています。そのため、心理学の基礎的知識はもとより、様々な心理療法の理論について、その基本的な概念や根本的発想を事前に理解しておいていただくことが必要になります。
 具体的には、行動療法、認知療法、精神分析や力動心理療法、クライエント中心療法、家族療法などです。こうした多様な理論のすべてを完全に理解することは不可能でしょう。しかし、それぞれのアプローチの根本理念、モデル、そしてごく基本的な技法との関連性を知っておいていただくことは不可欠です。
 入学後にも、1つの事例についての検討会で、様々な立場の教員や先輩から、様々な意見が出されます。そのような中で、ご自分にあった心理療法をしっかりと身につけていくためには、事前に各心理療法の理論の概要について知っていただいておくことが望ましいです。
 心理療法の理論とは、深めれば深めるほど奥深いものです。入学後にそれをしたいただくための準備として、各アプローチの概説書などを読まれ、ノートにまとめていただくなどするのが良いと思います。


受験生への推薦図書リスト

 臨床心理学について知りたいならこの本
 ・丹野義彦・石垣琢麿・毛利伊吹・佐々木 淳・杉山明子(著) 臨床心理学(New Liberal Arts  
  Selection) 有斐閣
 ・森田美弥子・松本真理子・金井篤子(監修) 臨床心理学実践の基礎シリーズ ナカニシヤ出版

 心理査定や心理検査について知りたいならこの本
 ・下山晴彦 臨床心理学レクチャー 臨床心理アセスメント入門 金剛出版
 ・M. ブルック・F. W. ボンド(著) 下山 晴彦(翻訳) 認知行動療法ケースフォーミュレーション入門 
  金剛出版

 心理療法について知りたいならこの本
 ・ 鑪 幹八郎・名島潤慈(編) 新版心理臨床家の手引き 誠信書房
 ・ ヘイブンズ,L. 下山晴彦(訳) 心理療法におけることばの使い方−つながりをつくるために
   誠信書房
 ・ 鍋田 恭孝(編)・霜山 徳爾(監修) 心理療法を学ぶ―基礎理論から臨床まで 改訂版
   有斐閣選書
 ・鈴木伸一・神村栄一(著)レベルアップしたい実践家のための事例で学ぶ認知行動療法テクニックガイド   北王路書房
 ・鈴木伸一・神村栄一(著) レベルアップしたい実践家のための事例で学ぶ認知行動療法テクニック
   ガイド 北王路書房

 精神医学について知りたいならこの本

・G.C.デビソン・J.M.ニコル・A.M.クリング(著)下山晴彦(編訳)テキスト臨床心理学シリーズ
   誠信書房
 ・野村 総一郎・樋口輝彦(監) 標準精神医学 第6版 医学書院
 ・西村良二 よくわかる精神医学シリーズ ナカニシヤ出版

 臨床心理学研究法について知りたいならこの本
 ・森岡正芳・大山泰宏 (編)臨床心理職のための「研究論文の教室」―研究論文の読み方・書き方ガイド
   (臨床心理学増刊6号)
 ・下山晴彦(編) 臨床心理学研究の技法 福村出版
 ・高野 陽太郎・岡 隆(編) 心理学研究法 補訂版(有斐閣アルマ) 有斐閣

 心理学全般について知りたいならこの本
 ・無藤 隆・森 敏昭・遠藤由美・玉瀬耕治 心理学 有斐閣
 ・鹿取廣人・杉本敏夫・鳥居修晃 (編) 心理学 第5版 東京大学出版会

 心理学の英語の勉強ならこの本
 ・ Nolen-Hoeksema S., L. Fredrickson B.L., Loftus G.R., Wagenaar W.A. 2009. Atkinson &
   Hilgard's Introduction to Psychology. California; United States Wadsworth Pub Co.
  (ノーレン・ホークセマ,S. ほか著 内田一成 (監訳) 2012 第15版ヒルガードの心理学 金剛出版)

研究希望調書の書き方


 臨床心理士養成コースでは高度な臨床実践と学術研究が求められるため、大学院入試における研究希望等調書の位置づけは相当高いと考えてください。しかし、残念ながら、研究希望等調書に対する準備はけっして十分とは言えません。先行研究や方法についての言及がまったくなく、一般的な解説書を読んだだけ、あるいはそれすら読まずにただ「おもしろそうだから」、あるいは「自分はこういう研究がしたい」というだけで題目を決め、研究希望等調書を書いている受験生もけっして少なくありません。そういうふうにしようとしているのであれば、大いに考え直した方がよいでしょう。
 「研究」は「勉強」と異なり、@自身の主体的な取り組みに立脚しており、A新しい知見を見いだそうとする姿勢に溢れ、B先行研究の検討がきちんと行われている必要があります。これらの点を踏まえ、大学院受験に向けてよりよい「研究計画」を立てます。研究希望等調書の内容はもちろんであるが、これらの部分がしっかりしている計画書は、それだけでも書いた人の学問的な成熟度がにじみ出てくると言っても過言ではありません。

研究題目の設定
 研究題目とは、「何を」、「どのように」研究するのかという、その研究計画全体の特徴をもっとも簡潔明瞭かつ魅力的に表したものがよいでしょう。必要に応じて副題をつけるのもよいと思います。大学院では定められた修業年限で一定の成果をあげることが要求されるので、基本的な文献には目を通していること、入学後に研究をするだけの基礎のあることがわかるような題目である必要があります。具体的に題目を設定する前に、自身の興味ある研究分野の学術論文の題目に目を通しておくとよいでしょう。

計画書の骨格作り
 自身のやろうとしていることが何らかの点で「新しい」ものであることを確認するためには、他の人がまだやっていないことを確認しなければなりません。そのために当該分野の先行研究(一般解説書から興味を持った文献を読み進めることもよし:学術論文については最寄りの大学図書館で閲覧許可をとったらよいでしょう)の検討が必要不可欠になるわけです。先行研究は、当該分野でどのようなことが問題となっており、それをどのような観点から研究しているのか、また当該分野で妥当とされている研究方法はどのようなものなのかなど、研究を進めていくうえで必要な知識を与えてくれるとともに、研究のさまざまな点についての良い手本にもなるので、必ず熟読しておいていただきたいと思います。
 計画書の立案に際しては、先行研究を概観し、「自身の研究を従来の研究の流れないしは学問領域の中に位置づける」という理論的視点とともに、「何を(研究目的):その意義も含む」、「どのように(研究方法)」やるのかを、実行可能なように具体的に記述することが必要です。
 書式としては、研究計画を有機的にしていくためにも、「目的と意義」、「方法」、「研究成果の利用」、「参考文献」に分けて作成することを推奨します。

【目的と意義】
 自身の研究目的が先行研究の動向の中でどういう位置づけになりどういう独自性があるのか、またその研究にはどういう意義があり、予想される結果(研究仮説)はどうなのかを明確に記述します。

【方法】
 研究目的の遂行・達成のために必要な研究対象、研究方法(事例研究・実験・観察・調査等の計画と実施手続き、データの収集・分析方法、研究日程等をある程度具体的に立案します。これらについてどれだけ具体的に書けるかで、研究希望等調書の良し悪しが決まると言ってもけっして過言ではありません。

【研究成果の利用】
 研究成果は学問的見地からどういう利用が見込まれるのか、その研究によって自身にとっていちばん得られるものは何か、またそれと修了後の進路との関係についても見通しを立てます。これによって研究計画がさらに洗練されることもけっして少なくありません。

【参考文献】
 参考文献は、自身の見解と他人の見解をしっかり区別するためにも必要である。研究希望等調書の中で必ず参考文献に言及し、出典を明記するのが、学問の世界での「掟」です。参考文献の記載の仕方については、学術論文や専門書における記載方法を手本にするのがよいでしょう。

研究希望等調書を提出する前のチェック・ポイント
  1.「研究題目」は簡潔明瞭かつ特色を表すように設定されているか。
  2.「目的と意義」 「方法」 「研究成果の利用」 「参考文献」は、的確に書かれているか。
  3.「方法」は、実行可能なように具体的に書かれているか。
  4. 読みやすく、わかりやすく書かれているか。
  5. 誤字・脱字、文章の点検は行ったか(誰かに読んでもらうとよい)。
                                         「健闘を祈る」