北欧で見た数・量・形

北欧で見た数・量・形



  2004年の7月にデンマーク・コペンハーゲン郊外で行われたICME10とノルウェー・ベルゲンで行われたPME28に行ってきました。そのときに町中で数・量・形に関わり関心をもったことがらを、写真で紹介したいと思います。
コペンハーゲンで買ったミネラルウォーターのペットボトルです。何か違和感がありませんか。そうです、小数点がコンマになっています。2003年10月に開催された第22回国際度量衡総会で、小数点を表す記号をピリオド「.」かコンマ「,」に一本化できず、そののどちらかでなければならないという決議がされたという記事は読んでいましたが、日常品に使われている様子を見て、改めてコンマが使われているという実感が得られました。
では、3桁区切りの記号はどうなるのかと思っていたら、コペンハーゲンの家具屋さんでこのような表示をみつけました。小数点がコンマ、3桁区切りの方がピリオドになっています。ちなみに先の第22回国際度量衡総会の決議では、「数値の読みとりを容易にするために3桁ずつ区切ってもよいが、その区切りの空白には、コンマもピリオドも挿入してはならない。」となっているそうです。
第22回国際度量衡総会(産業技術総合研究所・国際計量室)
こちらの写真はコペンハーゲンのバーゲン中のお店です。でも、これもまたちょっと違和感がないでしょうか。
もう少し大きな写真を見てみるとその理由がわかります。「30%引き」と思われる表示なのに、「÷」が使われているのです。日本人の感覚からすると「−」のような感じがします。実際「−」を使っている店も多いのですが、一方で「÷」を使っている店も結構ありました。
半額だからかもしれませんが、こちらは百分率ではなく分数が使われています。考えようによっては「×1/2」と言えるかもしれません。ベルゲンのデパートで。
コペンハーゲンからベルゲンへ向かう飛行機の中で、こんなミルクが出ました。とても小さいテトラパックなのですが、他にも面白いことがあります。容量の表記が「2cl(センチリットル)」になっています。
同じ飛行機で出たコーラです。3つの言語で説明が書かれていますが、それぞれで用いられている単位が違います。上から「150ml」「15cl」「0,15Liter」です。
これはICME10の会場となったデンマーク工科大学の歩道の敷石です。ちょっと凝った形になっているように思いました。
コペンハーゲン駅近くの歩道で見たマンホールのふたです。円や正方形、長方形以外のものはあまり見かけないように思いますがどうでしょう。
中休みの日にオーデンセにあるアンデルセン美術館に行ったときの案内表示です。アンデルセンは切り絵も得意としていたということです。半分に折ってから切っているようで、線対称になっています。美術館には、彼が作ったというもっと複雑な切り絵も展示してありました。
市役所前広場の横断歩道を挟んだ向かいにあるビルです。ビルの角のところに大きな温度計がありました。マイナス20度くらいからプラス28度くらいまでの目盛になっています。似たような温度計は札幌駅前のビルにもついていました。ちなみにこれは夜の十時頃撮影したものです。
 なお、私も参加したICME10の問題解決部会の様子については、「新しい算数研究」誌2004年12月号に報告させてもらうことになっています。
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