テーマ別編 高等学校 3/6
交通から見たアメリカ合衆国
上越教育大学・院 社会系
(秋田県立秋田中央高等学校) 渡辺義人
 この結果、実際の空港では、写真ー1のように、一つの航空会社が、広大な空港のターミナルを独占的に使用する壮観な光景が見られる。
 また、余りに広大なために、ハンディキャップのある人たちのために、空港内で利用出来る電動乗用カートが活躍していた。(写真―2)
 授業に取り入れる場合には、日本にハブ空港は存在するか?といった発問から授業展開が考えられる。
 その際、ポイントになるのは、
 [1]価格競争のある市場であるか。
 [2]競合可能性(コンスタビリティー)が妥当する市場であるか。
 [3]国内線と国際線は分離しているか? いないか?などである。
 内容的に難しいが、政治経済と連係すれば、授業展開できるのではないか。
 [4]水上交通については、今回訪問した都市は、すべて河川に沿って成立した都市で、何らかの河川交通が見られた。
 都市の立地の条件のうち、交通がいかに重要かを示していると思われる。  特にピッツバーグは、モノガンヒラ川、アレゲニー川の合流する交通の要衝に成立した典型的な交通都市であり、その有利さを生かして、製鉄業が隆盛した。現在では製鉄業は衰退したとはいうもの、石炭を満載したバージが河川を航行していた(写真―3)。
 ピッツバーグは、河川交通に有利とはいうものの、河川で道路交通が分断される為に橋脚が多い。また、大陸河川であり、閘門によって河川の勾配を是正しながら航行するなど、日本ではあまり見られない工夫が見られた。
メトロポリタン空港

写真-1 デトロイト・メトロポリタン空港
メトロポリタン空港内

写真-2 デトロイト・メトロポリタン空港内
アレゲニー川のバージ

写真-3 アレゲニー川のバージ