特色GPの目的

教職キャリア教育による実践的指導力の育成〜分離方式の初等教育実習を中核として〜

なぜ,「教職キャリア教育」なのか?

 本学は「高度な専門的力量と教育実践に精通した有能な教育実践家を育成する」を理念とし,現代の教育実態から次の2つを具体的目標として掲げています。

・子ども理解を基礎とした包容力のある教師の育成
・教育活動を創造できる教師の育成

 しかし,教育現場の教員養成ニーズと入学してくる学生の実態とを比較するとき,教員養成として教職キャリア教育の必要性を強く実感します。

@ 単位を取得して卒業すれば,教師への道が開けるのではないか,という思い描きではなく,自らの課題を自覚し,4年間,意欲的に学ぶ意味を実感する必要がある。
A 学生自身も少子化の時代の中で育ち,自然・勤労・生産体験に乏しく,特に対人関係が希薄な実態がある。幅広い経験と人間関係形成能力,心豊かで明るい人間性が強く求められる教職においては,早期から自らの教職適性を自覚する必要がある。
B 近年,大学の講義と教育の実際との乖離の問題が指摘されている。入学早期から子どもをはじめ,様々な教育現実とかかわり,課題意識をもって実践活動と大学講義を一元化していく必要がある。

 そこで,上述した2つの具体的目標の実現に向けて,教職キャリア教育の視座から,次の3つの課題解決を図ることにしました。

@ 入学早期から子どもや教育活動と接し,自らの適性と課題の自覚,教職への確かな決意を培うこと。
A 大学講義での学びと教育の実際との乖離を解消すること。
B キャリア教育の視点から,入学早期から教職ガイダンス,体験的科目,双方向性のある授業を工夫し,学生の主体的な学びを促すこと。