上越教育大学大学院 学校教育研究科 教科・領域教育専攻
生活・健康系教育実践コース(学校ヘルスケア)

学校ヘルスケアの定義が、単に学校における健康教育だけを指すものではなく、地域全体での取り組みである以上、児童・生徒にかかわるすべての人にとっての関心事であるはずです。将来教員を目指す人だけでなく、様々な職種の方々にとっても、学校ヘルスケアでの学びはキャリア形成において役に立つと考えます。

保育に関わる保育士や管理栄養士・栄養士の方へ

平成21年4月1日に施行された保育所保育指針(厚生労働省告示第141号)において、保育所における「食育」は、「健康な生活の基本としての「食を営む力」の育成に向け、その基礎を培う」ことを目標としています。さらに、子供が毎日の生活と遊びの中で、食に関わる体験を積み重ね、食べることを楽しみ、食事を楽しみ合う子供に成長していくことなどに留意して実施することとされており、保育所における食育が推進されています。
保育所における食育は、養護と教育の一体性を重視した食育であると同時に、食を通した保護者への子育て支援や交流の場づくりや乳幼児期における望ましい食生活の定着及び食を通じた人間性の形成・家族関係づくりによる心身の健全育成を図ることが求められています。さらに食物アレルギーをはじめとした食と健康の課題にも対応していかねばなりません。保育士として保育所における食育を推進していくうえでの知識や技術を習得するために、学校ヘルスケア科目群で学び、現場のデータを科学的視点で論文にまとめる能力を身につけることをおすすめいたします。

地域の健康課題と向き合う専門職(保健師や行政管理栄養士)の方へ

平成23年3月に定められた「第2次食育推進基本計画」の基本的な方針として、3つの重点課題

(1)生涯にわたるライフステージに応じた間断ない食育の推進
(2)生活習慣病の予防及び改善につながる食育の推進
(3)家庭における共食を通じた子どもへの食育の推進

が定められ、地方公共団体においてもそれぞれの地域特性に合わせた食育が推進されています。
また、生活習慣病が国民医療費(医科診療医療費)の約3割(死亡者数の約6割)を占め、平成20年度から、メタボリックシンドロームに着目した特定健康診査・特定保健指導が実施されています。そのような地域における健康増進や食育の推進に関しても、実績のデータを検証・評価し、結果に基づく計画の策定が必要であり、地域の健康課題と向き合う専門職として、情報収集能力、科学的視点でのデータ解析能力、報告書作成能力などが求められる時代となりました。保健師や行政管理栄養士として、地域の健康課題解決や食育を推進していくうえでの知識や技術を習得するために、学校ヘルスケア科目群で学び、現場のデータを科学的視点で論文にまとめる能力を身につけることをおすすめいたします。

若手大学教員や将来の大学教員を目指す方へ

現在、大学や短期大学にて助教・助手をされている若い先生方は、今後のために学位取得を考えておられることでしょう。本学校ヘルスケア科目群の開講科目にありますように、健康教育や食教育を中心に、それらを推進する上で必要である関連科目を履修することと同時に、健康や食に関する自分自身の興味のある研究課題を設定し、研究遂行能力の基盤を作ることが可能です。文献を検索する方法や研究計画立案について学び、得られたデータを解析・考察し結論に導く視点を養い、発表資料や原稿の作成、学会発表や論文発表として新しい知見を積み上げることを本科目群にて学びませんか。学部新卒の学生とともに学ぶことが、今後の大学教員生活つながる貴重な機会にもなると思います。
また、現在は大学の学部学生の方で、将来の大学教員を目指したい方にとっても、全国唯一の学校ヘルスケ科目群での学びや研究は、健康教育や食教育に関する専門性を高めることと同時に、研究テーマの独自性(オリジナリティ)を持つことにもつながることと考えます。

♣大学院進学に関するお問い合わせについて
ご質問等に関しましては、教員スタッフ紹介のページにあります各教員宛にメールにてお問い合わせ下さい。
学校ヘルスケア科目群の充実した教育・研究施設を見学希望の方は、大学HPに掲載されています本学が主催する大学院説明会にお越しいただき、大学や施設の様子などを直接ご覧いただくことをお勧めします。また、大学院説明会の日程以外であっても、ご希望があれば、大学院施設見学を対応いたします。
また、学校ヘルスケアの教員スタッフや在学生が大学に出向いて大学院紹介等の説明する機会を設けることも出来ますので、是非ご連絡下さい。

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