観察・参加実習
教育実地研究TA(1年次)
1年次観察・参加実習の概要
1年生の9月に,次の学校において観察・参加実習を行います。
○ 附属中学校1日
○ 特別支援学校2日
○ 小規模小学校1日
今まで,「学ぶ」立場であった学生が,初めて「教える」という立場に立って各学校を訪問します。
1年生にとっての「教育実地研究TA」
段階的に行われる教育実習を総体的に理解する機会とします。1年次の学びや様々な体験をもとに,教職への関心や意欲が高まりつつあるこの時期,学校での子ども達との出会いは新鮮な驚きや発見の連続となります。そのことは,日々の大学における授業科目の履修の意識を高めていきます。
人間教育学セミナー 体験学習 学びの広場 ボランティア 大学での授業 サークル活動等 アルバイト体験 |
TA | 2年 | 3年 | 4年 |
幼稚園 (1週間) |
小学校 (1週間) + (3週間) |
中学校 (3週間) |
学生の感想
- ○附属中学校
- 「今までの授業観が打ち破られました。私がこれまで受けていた授業はなんだったのだろうか。これから理想の授業としたいと思いました。」
- ○特別支援学校
- 「先生から『手を出してはダメです』とご指導いただいたとき,教育の原点にふれたように思います。子どもが自分でやろうとしているとき,それを助けることは,本人のためにならないということを学びました。」
- ○小規模小学校
- 「子ども一人一人が元気で男女の仲がよく,縦割り班で高学年が下学年のめんどうをよく見ていました。いじめもないというお話でした。小規模校ならではの細やかな教育の良さをしみじみと感じました。」
成果と課題
(1) 教育や学校,教師をこれまでと異なる視点でとらえられるようになります。
(2) 「教職観」や「教職適性」などを見つめ直し,具体的な自己目標を設定するようになります。
(3) 数回に分けて,学校訪問ができるようになると関心や意欲が持続されると思われます。
教育実地研究TA(2年次)
2年次観察・参加実習の概要
2年生の9月,上越市・妙高市の幼稚園で1週間,幼児と実際にふれあいながら発達段階並びに特性について学ぶ実習です。また、教育活動の援助,部分的代行を通して諸技術の基本の習得をめざし,合わせて幼稚園を小学校との関連で位置づける指導観を養います。
具体的には,次のようなことを学びます。
- 園児または集団の特性
- 各領域のねらいと園児の経験や活動との関係
- 基本的な生活習慣や社会的態度に関する内容
- 遊びを通しての総合的な活動に関すること
- 指導計画,指導過程に関すること
- 保育活動への参加(教具・教材等の収集・整理,記録の整理,給食・行事等の手伝い等)
2年生にとっての「教育実地研究TA」
1年次にいろいろな校種の学校を訪ね,教育や学校,教師をこれまでと異なる視点でとらええるようになってきています。2年次では,3歳〜5歳児の教育現場を訪ね,自分の「教育観」を広げていきます。そして,今後の教育実習への見通しを確かなものにしていきます。
1年 | 2年 | 3年 | 4年 |
附属小学校 小規模小学校 特別支援学校 |
幼稚園 (1週間) |
小学校 (1週間) + (3週間) |
中学校 (3週間) |
学生の感想
- ○事前指導を受けての感想から
- 私の実習での課題は,年齢別の子ども発達の様子について知ることです。また,幼い子ども達に先生方がどのように接しているかについてもよく観察してきたいです。
- ○実習事後の感想から
- 私にとっては,すべてが未知の世界であり新鮮な驚きの連続でした。3歳児を担当しました。3歳児の話は単語を中心に進みますが,昼休みにふれあった5歳児は話し言葉になっていて,発達の違いに驚きました。先生方は,3歳児だからといって甘やかさず,叱るべきところは叱るなどの指導をされていました。
成果と課題
1年,2年の観察・参加実習を終え,自分自身の課題が具体的になってきます。例えば,「子どもとのかかわりがうまくいかなかったことに悩んだが,自分から働きかけていく大切さに気付いた」という事後の感想も見られました。
自分の課題を解決する場が授業基礎研究「教育実地研究」です。教育実地研究TAがあるからこそ,授業基礎研究で具体的な課題を解決するための学びが始まります。
観察実習を通して自分の課題が明らかになってくると,「課題」が「不安」になる学生も出て来るので,サポートや相談体制を整えていく必要があります。