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令和4年度、始まる!(令和4年4月)

J-style通信

 4月5日(火)に入学式が挙行され、8日(金)より授業も始まりました。新型コロナウイルス感染症は、本日も国内の新規感染者数が4万9千人を超えていますから、安心できる状況ではありません。しかし、そうした中でも、新年度が予定通りにスタートできたことを喜びたいと思います。節目ごとにイベント・年中行事を実施するということは大切なことだと私は考えています。そこを一つの区切りとして、次の人生ステージへと向かう足がかりとなると思うからです。

 区切りという点では、本学も、今年は大きな始まりの年です。国立大学は、法人化以降、6年を1期として中期目標中期計画を立てて、それにしたがって運営を行っていますが、令和4年度は第4期の1年目に当たります。そして、今年から、大学院の専門職学位課程(教職大学院)が190名の定員、修士課程が20名の定員で新たにスタートします。全体としての入学定員は減少したのですが、専門職学位課程としては入学定員を拡充するということになりました。そして、この4月の大学院入学生は、定員を充足しています。全国に54もの教職大学院がある中で本学を選んでくださった新入生の皆さんと在学生の皆さんには感謝申し上げたいと思いますし、また、受験生に向けて情報を発信してくださった教職員の皆さんにも御礼申し上げたいと思います。もちろん、学部の入学定員も充足しています。

 ご承知のように、今後、国内の子どもの数が減少することが、各種の人口推計では示されており、学校数や教員数、教員養成系大学・学部の入学定員なども減少していくであろうと予測されます。そうした中で求められるのは、他の教員養成機関とは異なる特徴を際立たせることです。本学は、これまでも、実践的な指導力の育成に力を入れてきました。即戦力として活躍できるということが、セールスポイントの一つです。本学では、今後もこうした点を際立たせていきたいと思いますが、併せて、学生の皆さんには、幅広い教師としての資質・能力に磨きをかけていただきたいと思います。

 私が、本学に着任して間もないころのことです。私も初めて本学でクラス担任を担当することになりました。学生のクラス代表などを決め、私の話が終わった後に、クラスの学生たちが集まって一緒に遊びに行く相談をし始めました。私は教卓の上の片付けをしながら、それとなく学生たちを見ていましたが、教室の片隅にぽつんと一人、取り残されている男子学生がいました。「この学生は、自分から声を発しなければ、置いて行かれるな」と思いながら、様子を見ていました。話し合いが終わると、輪の中に居た女子学生が一人、その男子学生に近づき、「〇〇くん、●●時に△△に集まることになったから、君もおいでよ」と声を掛けました。たぶん、女子学生にとっては、そんなにたいしたことではなかったのだと思います。彼が置いて行かれるなんていう気遣いすらなかったと思います。クラスの仲間になったから声を掛けたということでしかなかったように思うのです。しかし、こうした声掛けがさりげなくできるという場面を見て、本学に着任したばかりの私は、「さすがに上越教育大学だな」と思いました。

 多くの人が集まれば、知らず知らずのうちにその集団の雰囲気が出来上がります。世間では困難な問題が続いていますが、そうした時代だからこそ、今年度も本学は、思いやりあふれる共同体であってほしいと願っています。

 

令和4年4月10日
学長  林 泰成


このページは上越教育大学/広報課が管理しています。(最終更新:2022年04月11日)

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