算数・数学教育におけるIAQ (Infrequently Asked Questions)
算数・数学教育に関わり、理解にとって重要そうなのに、
意外と問題にされてこなかった疑問について考えてみます。
(一部について自分なりの回答をもとにした試みはこちら)
・改善しない原因は?:多くの実践や研究がされてきたのに、理解が改善しないのはなぜでしょう?
・抽象的なものの理解:中学校で抽象的になるという時、その移行の手立てはどのように?
・論理的思考を育てる:算数・数学を学習する意義は、論理的思考を伸ばすためなのでしょうか?
・経験的反応とは別の理論的反応の不自然さ:算数・数学での推論、不自然ではないですか?
・問題解決力を育てる:そのためには解決のお手本を示す必要があるのでは?
・子どもの興味・関心を育てる:子どもたちの興味・関心の方も育てることは考慮されているでしょうか?
・意味を大切にした授業:その授業、本当に意味を大切にしてる?何のどのような意味を?
・意味を大切にした授業(2):私たちは私たち自身にとっての概念的理解も大切にしているでしょうか?
・算数・数学の学習と対象:算数・数学の学習で学習者はどのような対象と向き合っているでしょうか?
・日常の場面と数学的対象:日常の場面や具体的場面を用いた学習は、算数・数学を学ぶことになりますか?
・自転車の補助輪とキックバイク:その学習場面、本当に「数学をする」身体を準備できますか?
・頭をよくする数学的モデル化:数学がよきパートナーとなるような学習になっているでしょうか。
・バビロニア:ギリシャ=算数:数学?:前者の関係を参考に後者の関係を検討することはできないでしょうか?
・算数・数学の理解と教師の語り方:直接提示できないものを学習者に感じてもらうには?
・内容の知識と指導の知恵:自分の不慣れな分野でしゃべりすぎていませんか?
・暗記の是非:覚えなくても、必要なときに自分で導けばよいからという話もありますが。
・計算の意義:計算練習は単に技能習得のための訓練なのでしょうか?
・式の定義と正負の数の計算:式の定義の点から見ると、教科書の正負の計算の説明が気になります。
・括弧の前の負の符号 -( ):この場合の括弧のはずし方、きちんと正当化されているでしょうか。
・文字の利用の小中ギャップ:6年生の文字式の学習は中学校数学の先取り?
・2位数と帯分数と文字式の積のややこしさ:これらは表面的には似ていても全く別ものですが・・・
・4項(4口)のたし算:4つの数をたすとき、和はたす順番によらず、いつも等しいのでしょうか?
・ひき算やわり算と計算のきまり:減法や除法が混じると結合法則が成り立たなくなるのは無理をしている?
・無理数の和:根号のついた数の和はあのような形にするしかないのでしょうか?
・量と数:数を指導する際に量を用いますが、両者の関係はどのように想定されているでしょう?
・数値化の効用:量を数値で表すことのメリットを学習者に感じてもらえているでしょうか。
・単位というアイデア:算数の学習では「単位」という言葉がしばしば現れますが、みな同じ意味でしょうか?
・単位での対応と数での対応:半端な量を表すために単位を拡げますか、数を拡げますか?
・整数と小数・分数:整数も小数・分数もどちらも数だと思うのですが、その共通点は何でしょう?
・数の大きさ:教科書にも「数の大きさ」といった表現がありますが、数に大きさがあるのでしょうか?
・数の大きさ(2):二面性の点からも「数の大きさ」がポイントになりそうなのですが・・・
・2つの数の等式:等号の両辺が数であるような等式は、何を意味しているのでしょう?
・数なの?:新しく出会ったそれ、「本当に数なの?」と問われたらどうしましょう?
・数の拡張という観点:答えがいくつかではなく、その演算が何をすることかを説明できてますか?
・数をかぞえる:モノをかぞえた結果は数で表しますが、数自体は数えられるのでしょうか?
・1の分割:1という数は分割できるのでしょうか?
・0より小さい?:一番小さい・少ないというのは無いこと、つまり0ではないでしょうか?
・かけ算の順序:結局、かけ算に順序はあるのでしょうか?ないのでしょうか?
・3つのかけ算:かけ算の“意味”にこだわると、3つのかけ算が出てきてしまいますが、だいじょうぶ?
・5つのわり算:かけ算が3つあるとわり算は5つあることなって、さらに大変なのでは?
・累加とかけ算:かけ算は累加の簡略化と考えたらダメなのでしょうか?
・累加とかけ算(2):累加は「なぜ」かけ算の答えを与えることができるのでしょう?
・わり算の意味:「わり算」の意味ってなんでしょう?
・等分除の幻想:等分除は等しく分けるようなわり算なのでしょうか?
・等分除と包含除:どちらで基本としてわり算のイメージを作るのがよいのでしょうか?
・わり算のきまり:わり算のきまりは、どのような理由で正しいのでしょうか?
・かけ算(第2用法)第一主義:わり算が苦手なので、かけ算を中心に考える方が楽なのですが・・・
・計算の学習における3つの意味:私たちが大切にしている「計算の意味」とは?
・数直線の長さと位置:数直線で数を表しているのは長さでしょうか、位置でしょうか?
・数直線の表すもの:数直線は何をどのように表しているのでしょうか?
・二重数直線に潜む前提:二重数直線はそれほどわかりやすいものでしょうか?
・三角形の面積の公式と3通りの底辺:3つの辺のどれを底辺として計算しても面積は同じになるのでしょうか?
・三角形の合同と面積:合同なら面積も等しくなるので、合同条件だけで面積も決まるのでしょうか?
・任意単位による測定の重要性:普遍単位への橋渡しではなく、算数を束ねる立役者なのでは?
・係数が小数や分数の方程式:計算を楽にするはずのテクニックが・・・
・変数の定義:「とる」って、どこから?
・変数と定数:定数は本当に「一定」でしょうか?
・関数の定義:中高の教科書では関数とは何だと定義されているでしょう?
・関数の等号:関数を表す式に現れる等号はどのような意味なのでしょうか?
・関数とその表現:関数の表現は学習しますが、関数は?
・関数とその表現(2):リンゴの写真を見ながらリンゴについて語っていますか?
・関数の操作的捉え方の不足:二面性の議論からすると操作的捉え方が必要ですが・・・
・対応はどこで?:関数の定義に現れる「対応」、どこで学習しているでしょう?
・変数と未知数:変数と未知数を区別するのがよいのでしょうか?
・比例・反比例の小中接続:小と中で定義が異なりますが、同じものなのでしょうか?
・比例・反比例の小中不連続:小6の比例・反比例と中1の比例・反比例の違いとは?
・比例・反比例の小中不連続(2)変化と対応:関数として比例・反比例を捉え直すとは?
・比例と1次関数のグラフが直線になること(1):グラフが直線になることをどう見せる?
・比例と1次関数のグラフが直線になること(2):グラフが直線になることは式から説明できますか?
・比例・反比例と離散量:グラフがとびとびになるから比例ではない?
・比例・反比例の利用:中1の利用の学習、比例や反比例を本当に活かせていますか?
・式の利用とICT:ICTを用いる際に式や変数が必要であることはその有用性を示すのでは?
・変化の割合に有用性はある?:変化の割合を学習すると何かよいことがあるでしょうか?
・「量分数」とは?:量を表すのに特別な分数が必要なのでしょうか?
・「操作分数」って?:操作を表す分数は割合分数とはどう異なるのでしょう?
・「商分数」とは?:商を表す分数は、それまでの分数と違うのでしょうか?
・分数とケーキやピザ:ケーキやピザで分数を説明すればいいのでしょうか?
・分数は数直線上に「大集合」しないのか:分数が集合することはないのでしょうか?
・2 mの3分の1と量分数 vs. 分割分数:誤りの原因は本当に「量分数」と「分割分数」の混同ですか?
・位取り記数法と分数:分数は本当に整数や小数と同じ数と言ってよいでしょうか?
・分数の合成・分解:10の合成・分解のようなことを分数でもやらなくて大丈夫?
・分数の有用性:分数を用いるメリットはどこにあるのでしょう?
・分数による統合:分数をもっとうまく活用することで、多くの学習が統合できるのでは?
・分数の小中接続:分母が小数や負の数になってもいいのでしょうか?
・確かめは不要なのか?:商を分数で表すことを学習したときに、確かめできますか?
・分数で割るわり算:なぜひっくり返してかけるのか、考え過ぎではないですか?
・倍とかけ算の意味の拡張:本当に意味を拡張しているのでしょうか?
・小数倍とかけ算の筆算:知らないうちに手続きに重視になっていないでしょうか?
・倍と割合:倍と割合は違うのでしょうか?それとも同じなのでしょうか?
・「1とみる」と数直線:数直線の1を基準量に合わせる?基準量を1に合わせる?
・割合と「比べる」という文脈:割合は本当に「比べる」という文脈で導入されているでしょうか?
・割合で比べられる理由:なぜ割合で比べられるのか、その理由は明確にされているでしょうか?
・割合でうまさを比べてよいのか:シュートなどをしたときのうまさを、割合で比べて本当に大丈夫?
・倍や割合で比べることと差で比べること:これらは対立ものなのでしょうか?
・「くもわ」と割合とわり算:「くもわ」を批判できるほどちゃんと指導されているでしょうか?
・線形でない「割合」:割合の値は比較量に比例しないといけないのでしょうか?
・質としての単位量あたりの大きさ:単位量あたりの大きさが「何を」表しているか示していますか?
・単位量あたりの大きさの求め方と意味:そこで教えられているのは意味?求め方?
・単位量あたりの大きさと「ならす」:単位量あたりの大きさの場面、それどうやって「ならす」のでしょう?
・2つの場面の「ならす」:場面により「ならす」のイメージの持ち方は異なるのでしょうか?
・速さ、ならす、平均:算数の速さは“平均の速さ”とも言われますが、「ならす」のでしょうか?
・「1 mの」と「1 mあたりの」:この2つは違うのでしょうか、同じなのでしょうか?
・単位量あたりの大きさとわり算:このわり算の商、本当は何を表しているのでしょう?
・平均の意味と面積の公式:速さが変化する場合の平均の速さから平均を考えてみます。
・平均と平均変化率:平均の学習は平均変化率の理解を助けることができますか?
・割合と単位量あたりの大きさ:2つはどう関連していて、またどのように異なっているのでしょうか?
・比と割合:比も割合の一種らしいのですが、割合らしく説明されているでしょうか?
・小数倍の導入:小数倍の「意味」が「求め方」と混同されてないでしょうか?
・玉ねぎ3分の1個と小数の倍:レシピならOKだけど算数ならNG?
・分数倍を考える:分数倍も「求め方」優先になっていないでしょうか?
・割合の小中接続:変化の「割合」と算数での「割合」はうまく接続しているでしょうか?
・円の「平行四辺形」への等積変形:本当に変形できると考えていいのでしょうか?
・正負の数の学習で中学生にベクトル?:矢印による加法・減法の説明、理解しやすいですか?
・正負の数の学習でのベクトルとスカラー:1次元のベクトル空間としてイメージしているのかな?
・負の数の学習における時間と時刻:負の数の乗法で使う速さの公式、算数と一緒ですか?
・証明の意義:証明をすると「なぜ」いつでも成り立つことが言えるのでしょうか?
・説明と証明:その証明、本当に理由の説明になっていますか?
・観察や「見る」ことと知識:作図ツールなどで現象をただ見ていれば、推測は生まれるでしょうか?
・点と線:点が集まると線になる、線は点からできている、本当に?
・線分と直線:小中での用語のちょっとした違いが、実は大きな移行を示しているのかも?
・図形の定義:中2で論証を開始するための準備は計画されているでしょうか?